

記事の監修
Y.Uchida
記事の監修
Y.Uchida
マネジメント&イノベーション事業部 開発部/1グループ グループマネージャー
資格:MCP認定資格(PL-600)など
2019年に入社。入社から2年ほどは、不動産システムのテスト案件や決済システムの運用案件などに携わる。
現在はPowerPlatformを用いたローコード開発など、Microsoft関連の案件に参画し、さまざま案件に従事している。
2024年7月よりマネージャーに昇格。自他共に認めるエースとして、絶賛大活躍中。
趣味は、ポケモンスリープで、色違いのデデンネとウッウとオコリザルを所持しており、同僚から羨望の眼差しを受けている。
Contents
目次
0. はじめに
Microsoft Teamsでのチーム作成やチャネル追加を管理するために、申請アプリを導入することは効果的です。
アプリを導入することで、以下の2つの重要なメリットがあります。
①申請フローを確立
これまで手動で行われていたチームやチャネルの作成申請が、アプリを使うことで一元管理され、明確な承認プロセスを確立できます。ユーザーは簡単なフォームに必要な情報を入力して申請を行い、承認者が承認を行うことで、指定されたチームやチャネルが自動的に作成されるため、プロセスの透明性と効率が向上します。
②チャネルの乱立制限
アプリを通じて申請プロセスを管理することで、必要以上に多くのチャネルが作成されるのを防ぎ、組織全体でのチームやチャネルの構成を整理された状態に保つことができます。これにより、チーム内のコミュニケーションが整理され、無駄なチャネルの増加を抑えることができます。
このように、アプリを活用することで、業務効率を大幅に向上させるとともに、チーム運営をより効果的に管理できるようになります。
1. アプリの機能

1. 新規チーム作成機能
ユーザーが新しいチームを作成するための申請を行い、承認された場合にチームが自動的に作成されます。また、必要に応じてメンバーの追加やチャネルの作成も同時に行えます。
2. 既存チームチャネル追加機能
既存のチームに新しいチャネルを追加する申請を行い、承認された場合にチャネルが自動的に作成されます。
2. 作成物
以下の手順に従って、Microsoft Teamsでのチーム作成やチャネル追加を行うためのアプリを作成します。
1. SharePointリスト
申請データを保存するためのリストを作成します。
2. キャンバスアプリ
ユーザーがチームやチャネルの作成を申請するためのフォームを作成します。
3. Power Automate
申請された内容を承認し、承認された場合にチームやチャネルを自動的に作成するフローを作成します。
3. 手順
1. SharePointリストの作成
申請データを保存するためのSharePointリストを作成します。このリストには、チーム名やチャネル名、所有者、メンバーなどの情報が含まれます。


リスト項目の設定
次に、リストの項目を設定します。各項目には適切なデータ型を設定し、必要に応じて選択肢を追加します。
項目名 | 英名 | 必須 | 列タイプ | 備考 |
---|---|---|---|---|
チーム名 | Title | ○ | 1行テキスト | |
チャネル名 | channel_name | 1行テキスト | ||
所有者 | admin | ユーザーまたはグループ | テナント内のユーザーから選択可能 | |
メンバー | member | ユーザーまたはグループ | テナント内のユーザーから選択可能 | |
種類 | kind | 選択肢 | Public、Private | |
申請ステータス | status | 選択肢 | 未対応、承認、却下(初期値:未対応) | |
申請種別 | application_type | 選択肢 | 01(新規チーム作成)、02(既存チームにチャネル作成) | |
M365グループID | m365group_id | 1行テキスト | 既存チームチャネル作成時に使用 | |
登録者 | Author | ユーザーまたはグループ | システム作成列(自動入力) | |
登録日時 | Created | 日付と時刻 | システム作成列(自動入力) |
2. キャンバスアプリの作成
2-1. 既存のM365グループ取得
まず、チャネル作成フォームのチームの選択肢として使用するために、アプリ開いたときに既存のM365グループを取得します。
App.OnStart
// 変数365groupListに、自分が所有or所属する365グループ情報を格納
Set(365groupList, Office365グループ.ListOwnedGroupsV3().value)
// 変数365groupListに、自分が所有or所属する365グループ情報を格納
Set(365groupList, Office365グループ.ListOwnedGroupsV3().value)
2-2. ラジオボタン作成
フォームを切り替えるためのラジオボタンを配置します。


2-3. フォーム作成
次に2種類のフォームを作成します。以下の項目を使用します。
①「新規チーム作成申請」フォーム


表示項目 | |
---|---|
入力項目 | 説明 |
チーム名 | 作成したいチーム名を入力する。 |
種類 | チームの種類を選択する。項目はSPリストで制御。 |
所有者 | テナント内のユーザから所有者を選択する。項目はSPリストで制御。複数選択可能。 |
メンバー | テナント内のユーザからメンバーを選択する。項目はSPリストで制御。複数選択可能。 |
チャネル名 | チャネル名を入力する。カンマ区切りで入力すると複数作成できる。 |
非表示項目 | |
入力項目 | 説明 |
申請種別 | 01を自動入力する。 |
プロパティ設定
Visible: <ラジオボタン>.Selected.value = 新規チーム作成
②「チャネル追加申請」フォーム

表示項目 | |
---|---|
入力項目 | 説明 |
チーム名 | チャネルを作成したいチーム名を選択する。項目は申請者が所有・所属しているM365グループ。 |
種類 | チームの種類を選択する。項目はSPリストで制御。 |
所有者 | テナント内のユーザから所有者を選択する。項目はSPリストで制御。複数選択可能。 |
メンバー | テナント内のユーザからメンバーを選択する。項目はSPリストで制御。複数選択可能。 |
チャネル名 | チャネル名を入力する。カンマ区切りで入力すると複数作成できる。 |
非表示項目 | |
入力項目 | 説明 |
申請種別 | 02を自動入力する。 |
M365グループID | 選択したチーム名のGUIDを自動入力する。 |
プロパティ設定
Visible: <ラジオボタン>.Selected.value = 既存チームにチャネル追加
2-4. 申請ボタン作成

フォームを送信するとSharePointリストに登録されます。
OnSelect
Switch(_<ラジオボタン>.Selected.value,
”新規チーム作成”, SubmitForm( <「新規チーム作成」フォーム> ),
”既存チームにチャネル追加”, SubmitForm( <「既存チームにチャネル追加」フォーム> ),
));
Switch(_<ラジオボタン>.Selected.value,
”新規チーム作成”, SubmitForm( <「新規チーム作成」フォーム> ),
”既存チームにチャネル追加”, SubmitForm( <「既存チームにチャネル追加」フォーム> ),
));
3. 承認フロー作成
キャンバスアプリで申請ボタンを押したときに起動するフローを作成します。
申請者の入力内容を承認者に通知し、承認をもらうようにします。
申請者の入力内容を承認者に通知し、承認をもらうようにします。
フローの全体像。

3-1. トリガー
SharePointリストに登録されたらフローが起動するようにします。


3-2. 承認者グループ取得
事前にセキュリティグループを作成し、承認者を追加します。
取得したセキュリティグループのユーザに通知を送りたいため、メールアドレスを「;」で繋げた形に加工します。
取得したセキュリティグループのユーザに通知を送りたいため、メールアドレスを「;」で繋げた形に加工します。

3-3. 申請種別で分岐
スイッチアクションを使い、申請が「新規チーム作成」か「既存チームにチャネル追加」によって処理を分けます。


3-4. 承認依頼
承認アクションを使い、承認者グループに承認依頼を送ります。
3-1.で作成したメールアドレスを「;」を繋げた結果を担当者に設定します。
3-1.で作成したメールアドレスを「;」を繋げた結果を担当者に設定します。

3-5. チーム作成、チャネル作成
承認依頼が承認された場合、Teamsアクションを使いチームの作成、またはチャネルの作成を行います。
チーム作成の場合、チームを作成し、所有者・メンバーを追加、チャネル作成を実施します。
チーム作成の場合、チームを作成し、所有者・メンバーを追加、チャネル作成を実施します。

チャネル追加の場合、チャネル追加を行います

最後までご精読いただきありがとうございました。
ご不明点ございましたら、以下まで気軽にお問い合わせください。
【問合せ先】
株式会社ビズウインド 営業担当
Mail:makira@bizwind.co.jp
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