デジタルトランスフォーメーションって何?意味や目的、進め方についてわかりやすく解説(事例あり)
Digital Transformation

デジタルトランスフォーメーションって何?意味や目的、進め方についてわかりやすく解説(事例あり)

April 1, 2021

記事の監修

S.Sato

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S.Sato

マネジメント&イノベーション事業部 開発部/ユニット1 サブリーダー資格 Microsoft Offiece Specialist Master 2007、ITパスポート 2022年よりMicrosoft365とPowerPlatformの案件を担当。それ以前は業務・Web系システムを要件定義からリリースまでの開発に従事。IT業界歴15年の経験を活かし、PJを牽引し後続の育成にも力を注ぐ。趣味は散歩で、思考が煮詰まった際には、近所の緑道を散歩し、新たな発見や自然からのインスピレーションを受けている。

昨今、「デジタルトランスフォーメーション」という言葉が頻繁に叫ばれています。この記事では、社会的背景から今求められているデジタルトランスフォーメーションについて、目的や進め方などを事例を挙げながらご紹介します。

Contents

目次

デジタルトランスフォーメーションとは何か?

そもそも、デジタルトランスフォーメーションとは一体どういったものなのでしょうか。まずは、デジタルトランスフォーメーションについてわかりやすく解説します。 

業務をデジタル化することにより、さまざまな改革を行うこと

デジタルトランスフォーメーションという言葉は、経済産業省により下記のように定義されています。 

「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」 

参考:https://www.meti.go.jp/press/2018/12/20181212004/20181212004-1.pdf

デジタルトランスフォーメーションと似た言葉に、「デジタライゼーション」というものがあります。「デジタライゼーション」が「一般的な業務のデジタル化」であるのに対し、デジタルトランスフォーメーションは「デジタル化によりビジネスモデルや体質そのものを変化させること」と定義できるでしょう。 

デジタルテクノロジーの発展により、多くのデータが取得できるようになった 

デジタルトランスフォーメーションが叫ばれている背景には、テクノロジーの発展により多くのデータが取得できるようになったことが挙げられます。それを分析することで、購買意欲の高い顧客を抽出したり、自社製品に興味を抱いてくれるであろう見込み客を探すことも可能です。 

もちろん一筋縄にはいきませんが、一昔前と比べるとデータ量や分析手法は雲泥の差です。それをどう取得し、どう活用するかによって、市場優位を獲得できるかどうかが決まってくるでしょう。

取得したデータを活用し、競争上の優位性を確保する

では、どのようにして取得したデータを活用し、競争上の優位性を確保するのでしょうか。企業の業務特性によりケースバイケースになりますが、たとえば、下記のようなやり方が考えられます。

  • メルマガの開封率を測定し、製品やサービスへの購買意欲を測る
  • サイト上の閲覧・購入履歴および統計データから、レコメンドを作成し提案する

どのようなデータを取得し、それをどう活用するかは各企業の裁量です。デジタルトランスフォーメーションを進めるのであれば、そういった点も考える必要があるでしょう。

デジタルトランスフォーメーションはなぜ必要なのか?

では、次にデジタルトランスフォーメーションの必要性についてわかりやすく解説します。 

売上・利益を最大化するため

デジタルトランスフォーメーションが求められている理由として、「売上や利益の最大化」が挙げられます。同じ製品を販売するにしても、なるべくであれば購買意欲の高い顧客に、そしてリピートが見込まれる顧客に販売した方がトータルでの利益が上がりやすくなります。 

今まではどの顧客が購買意欲が高いのか、そしてどのような顧客がリピートしてくれるのか、といった部分があまり見えませんでした。知己の範囲内であればある程度検討をつけることもできましたが、それだとビジネスが大きく発展しづらいのも事実です。 

テクノロジーの進化により、それらを各種データから判断できるようになりました。もちろん100%とはいきませんが、デジタルトランスフォーメーションによる指針があるのとないのとでは、長期的に大きな差が生じるでしょう。 

顧客満足度を上げるため

デジタルトランスフォーメーションを進めることで、顧客満足度の向上も見込めます。顧客の本質的なニーズをざっくり表現すると、「自分にとって必要なものをベストなタイミングで提案してほしい」といった感じになるでしょう。 

どの顧客が何をどのようなタイミングで欲しているのかは、非常に分かりづらいものです。しかし、デジタライゼーションやデジタルトランスフォーメーションにより、ある程度わかりやすく検討をつけることができるようになりました。 

各顧客のニーズに沿ったきめ細やかな対応をすれば、顧客満足度の向上に繋がります。デジタルトランスフォーメーションにより、規模の大きな事業でもそれが可能になりつつあります。 

競争優位性を保つため

デジタルトランスフォーメーションの大きな目的は、ITやデータを適切に活用して自社の競争優位性を保つことです。前述の通り、ITシステムを使いデータを分析することで、各顧客の潜在的ニーズを把握し、適切なアプローチを行うことができるでしょう。 

しかし、デジタルトランスフォーメーションはそれだけにとどまりません。デジタルを活かし今までにない体制やサービスを構築し市場にインパクトを起こし、その結果競争優位を確保するのもデジタルトランスフォーメーションの範疇です。 

簡単なことではありませんし、もちろん一足飛びにできることでもありません。「自社はどのようなデジタルフォーメーションを進めるべきか」を常に考え、現場やワークフローをコツコツ改善した結果、優位性が得られることもあるでしょう。

デジタルトランスフォーメーションはどのように進めるべきか 

それでは、次にデジタルトランスフォーメーションの具体的な進め方についてなるべくわかりやすく解説します。取り組み方は企業ごとに大きく異なってきますが、一般的には下記のような流れで進みます。 

既存システム、既存ワークフローから課題を洗い出す

まずは、現在使っている既存システムや既存のワークフローから課題を洗い出しましょう。業務をデジタル化する際の主目的は「自社業務に発生している課題を解決するため」なので、デジタル化により解決すべき課題や問題を明らかにします。 

生じている問題や課題の例として、下記のようなものが挙げられるでしょう。 

  • 営業における成約率が低い 
  • 顧客からのクレームが多い 
  • ワークフローの一部に業務の滞りが生じている

企業が抱えている課題は多岐に渡り、解決方法もさまざまです。中には、必ずしも業務のデジタル化が最適ではないケースもあるでしょう。 

課題を洗い出すのと同時に、デジタルによってできることやできないことを把握するのも重要です。 

自社が抱える問題や課題を解決するためのシステム・ツールを導入する 

課題の洗い出しが完了したら、次はそれを解決するためのシステムをツールを選定します。どのようなシステムを導入したら解決に繋がるかは非常に難しい問題ですが、最初に大まかな部分から決め、徐々に細分化していくことをおすすめします。 

たとえば、 

「顧客単価が低い」という問題を抱えている(顧客単価を上げたい)
↓ 
 そのためには顧客の潜在的ニーズに基づいた提案を行う必要がある 

潜在的ニーズを知るために、CRMを導入し顧客管理を改善する 

目的を達成するために、CRMの中でも行動分析に長けたシステムを選ぶ 

といった具合です。発生している課題や問題に対し、可能な限り効果的なシステムを選びましょう。 

ワークフローや組織、ビジネスモデルを変革する

今まで解説した部分は、どちらかというとデジタルフォーメーションではなく「業務のデジタル化」、すなわちデジタライゼーションの範疇です。両者がそこまで厳密に分かれているわけではないのですが、デジタルフォーメーションに取り組むのであれば、ワークフローや組織体制、ビジネスモデルの変革までを目指しましょう。 

「何をどのように変革するか」は、各企業の特色によって大きく異なってきます。営業力のある会社であれば、デジタルトランスフォーメーションにより属人性が排除された営業モデルの商品化なども考えられるでしょう。

デジタルトランスフォーメーション推進のポイント

では、次にデジタルトランスフォーメーション推進のポイントについてわかりやすく解説します。デジタルトランスフォーメーションに取り組む際は、下記のような点に注意しましょう。 

自社に合ったデジタルトランスフォーメーションを模索する

デジタルトランスフォーメーションと一口に言っても、そのやり方は多種多様です。EC網を整備し顧客に独自のエクスペリエンスを提供するケースもありますし、製造工程を細かく管理して社会からのトレーサビリティ要求に応える、といったやり方もあるでしょう。 

大事なのは、自社に合ったデジタルトランスフォーメーションを模索することです。単なるデジタライゼーションにとどまったり、他社の真似をするだけだけでは市場優位性の確立は困難です。 

自社の強みを把握し、デジタルを活用しどのように市場にインパクトを与えるか、といった点をしっかりと考えましょう。 

既存システムとの兼ね合いを考える

デジタルトランスフォーメーションに取り組む際、新しいシステムを導入するケースも多いのではないでしょうか。まっさらなところに新規システムのみを導入するのであれば特に問題はないのですが、既存システムがある場合は兼ね合いを考える必要があります。 

システム同士はなるべく相互に連携した方が好ましいのですが、システム間の相性が悪いと難しくなってしまいます。既存システムはどのような形式でデータを保存しているのか、導入予定のシステムと相互のやり取りは可能か、といった部分をあらかじめ調べておきましょう。 

しっかりと効果測定を行う

システムを導入した後は、しっかりと効果測定を行うことをおすすめします。システムを導入する際には相応のコストがかかりますが、効果測定を行うことでその投資が適切だったかどうかを判断できるからです。 

ビジネスにおける投資は、できる限り費用対効果をプラスにしなければなりません。効果測定を行い結果が芳しくない場合は、デジタルトランスフォーメーションの根本的な指針を考え直す必要もあるでしょう。 

デジタルトランスフォーメーションにより生産性が向上した事例

では、最後にデジタルトランスフォーメーションにより生産性が向上した事例をいくつかご紹介します。 

スマホのみで出品や購入が可能なシステムを構築:メルカリ

メルカリは、スマホから誰でも簡単に売買を行えるフリマアプリです。同サービスではスマホ一つあれば手軽に取引を完結されられることに加え、匿名配送やポイントを通常の店舗での決済に利用することも可能です。 

従来はパソコンからのオークションが主体だったオンラインCtoCをデジタルトランスフォーメーションによって変革させた例と言えるでしょう。 

全工程をデジタルで繋ぎ、施工を最適化:小松製作所

小松製作所は、ショベルやブルドーザーといった建設機械を手掛けている総合機械メーカーです。同社は、「スマートコンストラクション」と名付けられているデジタルトランスフォーメーションに取り組んでいます。 

スマートコンストラクションでは、IoTデバイスやアプリケーションを活用して施工の全工程を繋ぎます。それにより情報をリアルタイムに共有することができ、PDCAによる最適化、未来予測、事故リスクの検証といったメリットを受けられます。 

将来的には、複数の現場を遠隔的に繋ぐことで、より全体における最適化を目指しています。 

信用スコアを金融サービスに活用:LINE

LINEはメッセージの送受信だけでなく、ニュースやストアといった多機能なサービスを展開しているアプリです。同アプリでは2018年に「LineScore」というサービスを開始し、ユーザーの信用スコアに応じてさまざまな特典やサービスを受けられるようになりました。 

国によっては普段の行動やライフスタイルからスコアを算出し、社会サービスに適用しているところもあります。LineScoreでも同様に、ニュースの閲覧履歴やメッセージのやり取りからユーザーをスコアリングし、金融サービスでの優遇等を行っています。 

好ましいアクティビティを行っているユーザーに優遇を与えることで、個々人の立ち振舞いに影響を及ぼすデジタルトランスフォーメーションの一種と言えるでしょう。

まとめ

デジタルトランスフォーメーションは、ITテクノロジーや各種データを活用してビジネスモデルや体制、社会への影響を革新することです。自社ならではのデジタルトランスフォーメーションを模索し、プロジェクトを成功に導きましょう。 

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