SharePointに置いたCSVをExcelに自動で転記する方法

SharePointに置いたCSVをExcelに自動で転記する方法

5月 14, 2025

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記事の監修

T.Higashi

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T.Higashi

マネジメント&イノベーション事業部 開発部/1グループ グループリーダー
資格:MCP認定資格(AZ-305,MS-102,SC-100 他)/プロジェクトマネージャなど

2017年に文系の大学卒で新卒入社して以来、製造業向け基幹システムのシステム保守や機能追加開発、サービスデスク(テクニカルサポート)を中心にIT業界の業務に従事。
趣味は高校時代の吹奏楽部の経験からエレキベースの演奏や音楽鑑賞。
たまに運転免許証といった本人確認書類を紛失することがある。

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Contents

目次

こんなお悩みはございませんか?
「毎日、大量の CSV ファイルを Excel に手作業で転記する作業に追われて、本当に時間が足りない…」
「複数の部署や担当者から CSV ファイルが集まるのを待って、それを一つにまとめるのに、いつも時間がかかってしまう…」
「せっかく集めたデータも、手入力のミスで数字が合わなくなって、結局また最初からやり直し…」
「もっとクリエイティブな仕事や、考える時間に使いたいのに、毎日同じようなデータ入力ばかりで、なかなか前に進めない…」
簡単に解決できます!

Power Automate を使えば SharePoint に CSV ファイルをアップロードするだけで、その内容が自動的に Excel Online の指定したテーブルに追加されます。​​
そんな便利な仕組みで、これらのお悩みを簡単に解決することができます!​​
それでは、具体的な方法を見ていきましょう!​​

1. 事前準備

自動化をスムーズに進めるために、以下の準備を丁寧に行いましょう。 ​​​

1-1. CSV ファイルの準備 ​​

連携したいデータが記述された CSV形式のファイルを用意します。 ​​​

今回は以下のような販売記録の CSV ファイルを連携させることを想定します。 ​​​

1行目はヘッダー行(列名)、2行目以降が実際の販売データです。 ​​​

注文ID,製品名,数量,単価,注文日​​
ORDER001,ノートパソコン,1,120000,2025-04-15​​
ORDER002,マウス,2,2500,2025-04-16​​
ORDER003,キーボード,1,8000,2025-04-17​​
ORDER004,モニター,1,35000,2025-04-18​​
ORDER005,USBメモリ,3,1500,2025-04-19​​
​​​

1-2. 販売記録を蓄積する Excel ファイルの準備 ​​

SharePoint Online 上に、販売記録を蓄積するための新しい Excel ブックを作成します。 ​​​

重要: この Excel ブック内に、CSV ファイルのデータを受け入れるためのテーブル書式を設定します。そうすることで、Power Automate がデータを追加できるようになります。 ​​​

テーブルの列ヘッダーは、CSV ファイルのヘッダー行と同じに設定します。 ​​​

1-3. CSV ファイルを配置する SharePoint フォルダの準備 ​​

SharePoint Online のドキュメント ライブラリ内に、CSV ファイルをアップロードするための専用のフォルダを作成します。このフォルダに新しい CSV ファイルが追加されたことをトリガーとして、Power Automate のフローが自動的に実行されます。 ​​​

2. Power Automate 作成​

いよいよ、Power Automate で自動連携の仕組みを作っていきましょう。以下の手順に従ってフローを構築します。 ​​​

フローの全体像:​​​

2-1. トリガー:ファイルが作成されたとき (プロパティのみ) ​​

​​​事前準備で作成したフォルダにCSVファイルが配置されたらPower Automateを起動させるため、SharePointアクションの「ファイルが作成されたとき (プロパティのみ)」をトリガーに設定します。



パラメータ名
サイトのアドレス 事前準備でフォルダを作成したSharePointサイト
ライブラリ名 事前準備でフォルダを作成したドキュメントライブラリ
(「ドキュメント」しか選択できない場合は、「ドキュメント」を選択して問題ありません。)
フォルダー 事前準備で作成したフォルダ
(省略可能ですが、指定を推奨します)

2-2. ファイルコンテンツの取得 ​​

配置されたCSVファイルの中身をPower Automateで読み込み、後続のアクションで利用できるようにするため、コンテンツの取得を行います。 ​​​

​​​トリガーのアクションは、ファイルのプロパティしか取得していないので、明示的にコンテンツを取得する必要があります。



パラメータ名
サイトのアドレス 事前準備でフォルダを作成したSharePointサイト
ファイル識別子 「ファイルが作成されたとき (プロパティのみ)」の動的なコンテンツである「識別子」
コンテンツ タイプの推測 はい

2-3. 文字列に変換 ​​

取得したCSVファイルは、Excelのテーブルに入るように加工が必要です。 ​​​

そのままの状態では加工が行えないため、取得したファイルの中身を文字列に変換する必要があります。 ​​​

パラメータ名
入力 string(body(‘ファイル_コンテンツの取得’))

※stringは文字列に変換する関数です。

2-4. 改行で分割 ​​

前のステップで文字列に変換したファイルの内容を、改行で分割し1行ごとにひとまとまりのデータにします。 ​​​

そのために改行コードを区切りとして、各行を独立したデータとして扱えるリストにする必要があります。 ​​​

パラメータ名
入力 split(<「文字列に変換」の出力結果>, decodeUriComponent(‘%0A’))

※splitは指定の文字で分割する関数で、decodeUriComponent(‘%0A’)は改行コードを意味します。

2-5. ヘッダーをskip ​​

改行で分割してできたCSVの行データのリストから、ヘッダー行を処理対象外とするために1行目をスキップします。 ​​​

パラメータ名
入力 skip(<「改行で分割」の出力結果>, 1)

2-6. それぞれに適用する ​​

ヘッダー行を除外したCSVの各データ行に対して、後続の処理(行の列への分割、Excelへの行追加)を1つずつ繰り返し実行します。 ​​​

パラメータ名
Select an output from previous steps <「ヘッダーをskip」の出力結果>

2-7. 「,」で分割 ​​

「それぞれに適用する」ループで現在処理しているCSVの1行を、カンマ (,) を区切りとして、各項目の値(列データ)に分解します。 ​​​

パラメータ名
入力 split(items(‘それぞれに適用する’), ‘,’)

※items(‘<ループアクション名>’)は、ループ処理の中で、現在処理している1行のデータを意味します。

2-8. 表に行を追加 ​​

「「,」で分割」アクションで分解されたCSVの1行分の列データ(各項目の値)を、指定されたExcelファイルの特定のテーブルに新しい1行として書き込みます。 ​​​

パラメータ名
場所 事前準備でフォルダを作成したSharePointサイト
ドキュメントライブラリ 事前準備でフォルダを作成したドキュメントライブラリ
(「ドキュメント」しか選択できない場合は、「ドキュメント」を選択して問題ありません。)
ファイル 事前準備で作成したExcelファイル
テーブル 事前準備で作成したExcelファイルのテーブル
DateTime 形式 ISO 8601
注文ID outputs(‘<「ヘッダーをskip」の出力結果>’)[0]
製品名 outputs(‘<「ヘッダーをskip」の出力結果>’)[1]
数量 outputs(‘<「ヘッダーをskip」の出力結果>’)[2]
単価 outputs(‘<「ヘッダーをskip」の出力結果>’)[3]
注文日 outputs(‘<「ヘッダーをskip」の出力結果>’)[4]

3. 動作確認

3-1. 確認 ​​

CSVファイル: ​​​


販売記録テーブル: ​​​

3-2. CSV配置 ​​

3-3. 結果の確認 ​​

CSVファイルを自動でExcelに転記できました。​ ​​​

定型的なデータ転記作業にかかる時間を劇的に削減し、入力ミスを防ぎ、常に最新のデータをExcelに集約することが可能になります。​ ​​​

削減できた時間は、データ分析や戦略立案など、より価値の高い、本来集中すべき業務に活用できるでしょう。​ ​​​

まとめ

いかがだったでしょうか? ​​​

Power Automateを使えば、このような日々の「めんどくさい」「時間がかかる」と感じていた作業も、効率的で信頼性の高い自動化プロセスに変換することができます。 ​​​

ぜひこのフローを参考に、あなたのデータ処理を自動化する第一歩を踏み出してみてください! ​​​

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