営業活動はどのようなプロセスで構築されているか。効率化手法や活用できるシステムも合わせて解説

2023年9月18日

記事の監修

S・S

マネジメント&イノベーション事業部 開発部/ユニット1 サブリーダー
資格 Microsoft Offiece Specialist Master 2007、ITパスポート

2022年よりMicrosoft365とPowerPlatformの案件を担当。それ以前は業務・Web系システムを要件定義からリリースまでの開発に従事。
IT業界歴15年の経験を活かし、PJを牽引し後続の育成にも力を注ぐ。
趣味は散歩で、思考が煮詰まった際には、近所の緑道を散歩し、新たな発見や自然からのインスピレーションを受けている。

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営業活動は、どのようなプロセスによって成り立っているのでしょうか。この記事では、営業活動における各プロセスの役割、効率化のための手法、および営業活動に役立つシステムついて解説します。 

営業はどのようなプロセスで構築されているか

まずは、営業活動における各プロセスについて解説します。なお、営業活動のプロセスは各企業によって大きく異なるため、下記手順が必ずしも一般的というわけではありません。 

アプローチ

営業活動における最初のプロセスは、見込み客を探してファーストコンタクトを取る「アプローチ」です。見込み客の探し方はあらかじめ用意したリストから選んだりランダムで抽出するなどさまざまですが、可能な限り成約に結びつきやすい見込み客を選ぶ必要があります。

逆に言うと、いかに成約に繋がる見込み客を探せるかがアプローチの評価軸になります。アプローチの段階で熱意の高い顧客を見つけることができれば、後の工程が楽になり生産性の向上にも繋がるでしょう。

情報提供

次は、アプローチした顧客に製品やサービスの情報提供を行うプロセスです。相手の理解度に応じて柔軟にプレゼンする必要がありますが、基本的には顧客目線に立った情報提供が求められるでしょう。 

大事なのは、「何のために商品やサービスを欲しているか」です。相手が求めてもいない機能や性能についていくら情報提供しても熱量は上がらず、次のフェーズに進むのが難しくなってしまいます。 

ヒアリング

製品やサービスについての情報提供が終わったら、次は相手のニーズを探るヒアリングを行います。ヒアリングは情報提供の後に行ってもよいのですが、あまりに営業マンが話をしすぎると相手が辟易してしまう可能性もあるため、同時に行うのも手です。 

多くの場合、顧客は何かしらの問題を解決するために製品やサービスを購入します。その問題を共有するためにもヒアリングは欠かせません。

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提案

ヒアリングで相手のニーズを理解できたら、それに対する提案を行います。顧客が抱えている問題を解決するための製品やサービス、その活用方法などを具体的にプレゼンするのがよいでしょう。 

場合によっては、自社製品のみではなく他社製品をすすめるのも一つの方法です。自社の製品やサービスが顧客の問題を満足に解決できないとCSが下がり、長期的な取引が難しくなる可能性があるからです。 

もちろんケースバイケースなので、事業スタイルや業界慣習、扱っている製品やサービスの特性に基づいて判断しましょう。 

クロージング

以上の営業活動プロセスが終わると、あとは顧客の購買判断を待つことになります。基本的には相手の自由意志を尊重すべきですが、クロージングによって背中を押してあげることで購買に繋がりやすくなることもあるでしょう。 

しかし、強いクロージングを行うことでミスマッチが生じる恐れもあります。「本当は購入したくなかったけど圧に負けて購入してしまった」という感想を抱かれてしまうとCSの低下、また返品に繋がりかねないため、クロージングは適度なラインで行いましょう。 

アフターフォロー

相手が製品やサービスの購入を決め、納品すれば営業プロセスは終了します。場合によっては、アフターフォローまでを営業プロセスに含めるケースもあるかもしれません。 

きめ細やかなアフターフォローを行うことで、次回以降の購買に繋がりやすくなることが期待できます。 

営業プロセスをより効率化するために必要なこと

それでは、次に営業活動のプロセスを効率化するための手法について解説します。基本的にはそれぞれのプロセスを個別に評価しますが、全体の流れも捉えて効率化を考えることも大事です。 

タスクを洗い出しワークフローを見直す

営業に限らず、何かしらの業務効率化を行う際には、タスクを洗い出しワークフローを見直すことが効果的です。仕事というものはいくつものタスクが連なるワークフローが形成されており、それに沿って行われています。 

タスクを一つ一つ洗い出し、それらを緊急度や重要度などの指標を用いて判断します。緊急度は高いものの重要度は低かったり、どちらも高かったり、緊急度が低く重要度は高いといったものもあるでしょう。 

もしかしたら、緊急度も重要度も低いタスクが存在し、それをワークフローからカットしても大勢には影響がないかもしれません。その辺りはケースバイケースですが、必要な業務と不要な業務を区分けし、不要なものはカットするなり自動化することで業務効率化に繋がります。 

「不要な業務などない」と主張する人もいるかもしれませんが、どの職場でも慣習的に行われている作業というものが存在します。そういった業務の重要度や効果が低い場合、完全にやめるのは難しくともなるべく人の手を煩わせない工夫を考えましょう。 

各プロセスの定量的な検証

それぞれのプロセスをしっかりと定量的に検証することで、業務効率の向上に繋がります。営業プロセスに限りませんが、「なんとなく業務を行い理由はよく分からないが結果はオーライだった」というケースもあるかもしれません。 

それをそのままにしておくと、いずれ担当者の勘や経験に頼らないと仕事が進まなくなってしまいます。それでは業務効率化著しく低下してしまうため、各プロセスの再現性をなるべく高めておきましょう。 

そのためにも、定量的な検証が重要です。たとえば、100件テレアポし何件のアポイントが取れたか、営業マンが出向いた商談の成約率は何%か、といったものが挙げられます。 

このような業務には、もちろん個人差が生まれます。大事なのは、「何故差がついているのか」をしっかりと分析することです。 

さまざまな指標を数値化することで結果から一つ前のプロセスに戻り、原因を突き止めやすくなるでしょう。 

システムを導入する

業務システムを導入することで、大幅な効率化に繋がります。営業プロセスを効率化してくれるシステムとしては、CRM(Customer Relationship Management)やSFA(Sales Force Automation)、MA(Marketing Automation)などが挙げられます。 

それぞれ役割や機能などは異なりますが、適切に活用することで営業プロセスに大いに役立つでしょう。現代においてITを使わず業務を進める例は稀かとは思いますが、業務システムを導入することでIT活用による効果をさらに高めることができます。

営業プロセスを効率化するためのシステム

それでは、営業プロセスを効率化するための各システムについて解説します。

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CRM

CRMは、顧客との関係を管理・改善し売上に繋げるためのシステムです。顧客情報をデータ化して所有している企業は多いかと思いますが、CRMを導入することで顧客のプロフィール以外にも購買履歴や志向などを細かくデータ化することができます。 

それらを元に、顧客それぞれに適したプロモーションを行ったり、次回以降の販売に繋げる施策を考えることもできるでしょう。CRMの利点を一言で言うなら「顧客の見える化」であり、適切な活用を行えば顧客のニーズや購買動向をある程度予測することができるようになります。 

物やサービスを購入するのであれば、見ず知らずの他人より自分のことをよく分かってくれている人から購入したいと思うのが人情です。CRMシステムにより相手のニーズを読みこむことで、信頼を得てCSや売上向上に繋げることができるでしょう。 

SFA

SFAは営業を支援してくれるシステムであり、導入することで営業業務の効率化が図れます。主な機能としては、案件管理や営業マンの行動管理、レポート管理などが搭載されています。 

案件管理はそれぞれの案件の進捗状況や詳細情報を記録、管理する機能です。どの案件がどこまで進んでいるか、また受注予定の金額や受注日などのデータも入力されているため、一目で全体の状況が掴めます。 

行動管理は、各営業マンがどのような行動をしてどのような結果を出したかを記録し、マネージャーが管理する機能です。どのような営業活動を行い結果がどうなったかを知ることができるため、営業マンの評価に役立ちます。 

レポート管理は、営業マンから提出される日報や週報などをまとめて管理する機能です。従来は紙ベースで行っていたところも多いかと思いますが、デジタル化することでスペースをとらず、かつ必要な情報を瞬時に閲覧することができるようになります。 

製品によって搭載機能は異なるため、他にも有益な機能が多々あります。導入し正しく活用すれば、営業活動をしっかりとサポートしてくれるでしょう。 

MA

MAはマーケティング活動を効率化し、なるべく成約率の高そうな見込み客を営業に回すことを目的としたツールです。「マーケティング」という言葉が何を示すかは企業によって異なるのですが、一般的には見込み客(リード)を探し、商品購入に至るよう啓蒙するという一連の流れを示すことが多いのではないでしょうか。 

MAを導入すると、獲得したリードに対して分析や啓蒙を行ってくれます。メールの開封率やサイトの閲覧傾向などから購買熱量をスコア化したり、見込み客のステージに合わせた情報提供を行い購買意欲向上に繋げます。 

そして、購買意欲が高まった顧客を営業部署に回し実際の商談を行います。既に購入を決めている顧客であれば実際に会って最終意思確認やクロージングを行うだけでよいため、営業活動の大幅な効率化が見込めるでしょう。 

システムを導入するメリット

最後に、システムを導入するメリットについて解説します。 

データが蓄積され業務の属人化を防げる 

業務システムを導入することでさまざまなデータやノウハウ、知見が蓄積されるため、業務の属人化を防ぐことができます。業務の属人化が進んでしまうと、特定の担当者がいないと現場が回らない状態になってしまうため、業務効率が著しく低下してしまう恐れがあります。 

対して、データやノウハウ、顧客情報などを担当者ではなくシステムに蓄積しておけば、誰が対応してもある程度の水準を保つことができるでしょう。主な情報をシステムに集約しておくことで、担当者変更の際の引き継ぎや移譲をスムーズに進めることもできます。 

業務効率化に繋がる

業務システムを導入することで、大幅な業務効率化に繋がります。CRMやSFAなど個別のシステムに関するメリットは上述の通りですが、他にも進捗管理システムや勤怠管理システムなど、さまざまな種類があります。 

それらを導入すれば、各業務にかかる手間を大きく減らすことができるでしょう。システムを活用する目的は「業務効率化」ですが、具体的には「既存の業務を自動処理し、かかるリソースを減らす」です。 

リソースが減った分、人手をより重要な業務に集中させることができ、結果として生産性が向上します。もちろん、自社に合ったシステムを適切に活用しなければ効果は得られませんので、その点は注意が必要です。 

分析・戦力策定に役立つ

業務システムを導入すれば、今までとは異なった視点でデータを分析したり、それを元に戦略の作成を行えます。データ分析自体はそれほど珍しいものでないため、システムを活用しているかどうかは別として既に行っている企業も多いかと思います。 

では、業務システムによるデータ分析にはどのような優位性があるのでしょうか。それは、「分析手法をある程度システム側が用意してくれている」ことです。 

自前でデータ分析を行うためには、まず分析手法を学び、それを自らの手で活用していく必要があります。一方、業務システムを導入すればデータを入力するだけである程度システム側が分析し、結果をアウトプットしてくれます。 

その辺りはシステムによっても異なりますが、多くの場合生のデータをそのまま使うよりは効率的な分析を行えるでしょう。そして、システムがアウトプットした分析結果を参考に戦略を立案することで、精度の高い事業運営に繋がります。

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まとめ

営業活動プロセスを効率化するためには、それぞれのプロセスを定量的に評価することが大事です。システムの活用によっても、大きく生産性向上が見込めるでしょう。 

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