コスト削減と生産性アップ!Power Automateで業務効率化を実現する方法

コスト削減と生産性アップ!Power Automateで業務効率化を実現する方法

June 25, 2024

記事の監修

S.Sato

記事の監修


S.Sato

マネジメント&イノベーション事業部 開発部/2グループ グループマネージャー
資格:Microsoft Offiece Specialist Master 2007、ITパスポートなど

2022年よりMicrosoft365とPowerPlatformの案件を担当。
それ以前は業務・Web系システムを要件定義からリリースまでの開発に従事。
IT業界歴15年の経験を活かし、PJを牽引し後続の育成にも力を注ぐ。
趣味は散歩で、思考が煮詰まった際には、近所の緑道を散歩し、新たな発見や自然からのインスピレーションを受けている。

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Contents

目次

企業の多くは、繰り返し発生する業務タスクや手動作業に悩まされ、生産性向上や業務効率化が求められています。そこで注目されているのがPower Automateです。このツールを活用することで、日報の自動集計や顧客問い合わせの自動応答、在庫管理の自動化など、さまざまな業務プロセスを効率化できます。

この記事で紹介する具体的な事例や解決策を通じて、Power Automateがどのように業務効率化を実現するかを理解し、導入へのイメージを膨らませてみてください。

Power Automateとは

Microsoftが提供するPower Automateは、クラウドベースの自動化ツールです。企業が直面する繰り返し発生する業務タスクを自動化し、業務効率化を実現するために設計されています。特別なプログラミングスキルが不要で、誰でも簡単にフローを作成できるため、多くの企業がこのツールを利用しています。以下では、Power Automateの基本機能やMicrosoft 365との連携、自動化できる業務プロセスについて詳しく解説します。

Power Automateの基本

業務効率化を目的として、日常的に発生するタスクを自動化することで、時間と労力を大幅に削減します。このツールの特徴は、コードを書く必要がなく、誰でも直感的なドラッグ&ドロップのインターフェースを使ってフロー(自動化プロセス)を簡単に作成できる点にあります。これにより、複雑な業務プロセスも簡単に自動化でき、業務の効率化を実現します。

Microsoft 365との連携

Power Automateは、Microsoft 365とシームレスに連携するため、既存の業務環境に容易に統合できます。Outlookでのメール処理、Teamsでの通知管理、SharePointでのドキュメント管理など、日常的に使用するアプリケーションと連携することで、さらなる業務効率化を実現します。例えば、特定のメールが届いた際に自動でTeamsに通知を送るといったフローを設定することで、情報の共有がスムーズになります。

自動化できる主な業務プロセス

Power Automateを活用することで、自動化できる業務プロセスは多岐にわたります。例えば、以下のようなタスクを自動化することが可能です。

  • メール処理 : 特定の条件に基づいてメールを分類・転送・返信
  • データ入力 : ExcelやSharePointリストへのデータ追加や更新
  • 通知管理 : 重要なイベントや更新情報をTeamsやSlackで通知
  • 承認ワークフロー : 経費精算や休暇申請などの承認プロセスを自動化
  • 定期タスクのスケジュール : 定期的なレポート作成やバックアップの実行

これらの機能を活用することで、手作業で行っていた時間のかかる業務を効率化し、社員はより重要な業務に集中することができます。Power Automateは、企業全体の生産性を向上させる強力なツールです。

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業務効率化とは 業務効率化とは、少ない労力で仕事の生産性をあげることです。 要は、今まで1時間かかっていた仕事を30分で終われるようにすることです。 そうは言っても、そんな簡単なことではありません。 「日々の業務に一生懸命取り組んでいるし、これ以上どうすればいいんだ」 そんな風に感じている人もいると思います。 でも日々の業務を見直せば、誰しも少なからず業務効率化できる部分があります。 そして、最近では業務効率化を手助けしてくれる様々な便利アプリやツールがあります。 今日は、そんな難しい業務効率化を実現できる方法を、現役エンジニアも実際に使っている便利アプリなども含めてご紹介します。 タスク管理 業務効率化と言ってまず最初に見直すべきポイントが、このタスク管理です。しかし、多くの人は「タスク管理なんて毎日やってるよ」と思っているかもしれません。そうです。タスク管理は必ず毎日行うものです。だからこそ、そのタスク管理の方法を見直すことで日々の業務効率化に繋がります。では、具体的にどうすれば良いのでしょうか。まずは、その日のタスクと今後のタスクを「目に見える形」にして洗い出すことです。その際のポイントは、優先順位とざっくりとした所要時間を割り出すことです。優先順位は、緊急度と重要度を縦軸と横軸に設定し、割り振っていきます。 そして、洗い出したタスクを処理するのにかかるであろう時間を割り出します。その際のポイントは、緊急度や重要度の指針にしたがってかける時間を設定すること、そしてまずは全てのタスクが就業時間内に終えられるように設定することです。そうすることで、これから取り掛かるタスクの重要度とそれにかけられる時間を可視化することができます。 例)スパイスカレーを作る場合 例えば、あなたがシェフ見習いだとして「明日のランチまでに」本格スパイスカレーを作るようにシェフから指示を受けたとしましょう。条件として、本格なスパイスカレーの調理は今回が初の試みで、またスパイスの調達が必須とします。その際の調理開始までのタスクは以下のようなものがあると思います。レシピの調査・作成 → 使えそうな具材のチェック → スパイスの調達・必要な具材の調達と仕込み → 自分なりのアレンジを考える 緊急かつ重要なタスク 最も緊急かつ重要なタスクは、「レシピの調査・作成」です。今回、スパイスカレーは初めて作るので、必要な食材、工程を知るためにもレシピの確認を優先的に行う必要があります。レシピを知ることは、タスクの洗い出しです。また、レシピの調査から「スパイスの調達」は、スーパーには売っていないものなどは早めに調達方法を調べる必要があることに気付がつくことができます。ですから「スパイスの調達」も、緊急かつ重要なタスクと言えすぐに対応すべきです。これらの所要時間はおよそ1時間くらいに設定しましょう。 緊急だが重要度は低いタスク 緊急だが重要度は低いタスクは、「使えそうな余り物の具材のチェック」です。このタスクでは使えそうな余り物が冷蔵庫にないかどうかチェックします。余り物で使えそうな具材を調べることはレシピを作るためにすぐに知る必要がありますが、最悪調達すればいいのでそこまで重要度の高いタスクではありません。所要時間はおよそ15分くらいに設定しましょう。 緊急ではないが重要なタスク 緊急ではないが重要なタスクは、「具材の調達」や仕込みなどです。レシピの調査から、スパイス以外の具材は、スーパーなどで簡単に手に入ることがわかりました。スパイス以外の具材は明日の調理開始までに調達できればいいので、緊急ではありませんが必ず必要なので重要なタスクです。また具材の仕込みも必ず必要なので重要なタスクです。優先順位は上記の二つよりは低いが、仕込み時間などもしっかりと計算した上である程度余裕を持って取り組むべきタスクです。所要時間はおよそ3時間くらいに設定しましょう。 緊急でもなく重要でもないタスク 緊急でもなく重要でもないタスクは、自分好みのアレンジを探したりすることです。これは時間があれば対応すれば良いことなので、特に緊急でも重要でもありません。上記のタスクが完了し、時間があれば対応しましょう。 このようにタスクに要する時間や重要度を可視化することで、ただ何となく作業に取り掛かるよりも時間を意識するようになります。そうすることで、タスクの進捗状況を細かく管理することができるので、効率的に仕事を進められるようになります。また、タスクの所要時間の見積もりを出す習慣をつけると、日々の業務で対応できる範囲がわかるようになります。例えば、上司からタスクが降ってきた際にも、「現状どのようなタスクがあって、そのタスクにかかる時間」をしっかりと説明することができるようになります。これは重宝される能力です。上司からしてみれば、「スケジュール管理は重要な仕事」なので、そういった人材は非常に価値がありますし、評価もされるでしょう。しかし、見積もりを作る能力はすぐに身につけることは難しいでしょう。日頃から、作業の所要時間の見積もりを出す習慣をつけることで、徐々に精度が上がり、より正確な所要時間を割り出せるようになるでしょう。このようなタスク管理を実践すれば、業務効率化を実現できるだけでなくビジネスマンとしての評価も上がっていくでしょう。 パソコン術 パソコンは仕事をする上では欠かせないものだと思います。だからこそ、最も時短できる部分でもあると考えています。今回は、業務効率化を実現するために、現役エンジニアも実際に使っている時短テクニックや便利アプリをご紹介します。 検索ランチャー「Alfred」 Alfredは、macで使用できるランチャーアプリです。ランチャーアプリとは、よく使う機能やアプリを簡単に呼び出すことができるアプリのことです。 Alfredは、ショートカットキー(オプションキー + スペースキー)を押せば簡単に検索窓を表示でき、アプリや登録しているサイトなどを簡単に呼び出すことができます。Alfredでできること・アプリの立ち上げ・登録したWebサイトの表示・Webサイト検索・ファイル検索・辞書検索・計算などがあります。Alfredは多くのエンジニアが使っている便利ツールです。使い方も非常に簡単なので、これひとつで業務効率を格段にアップできるので、非常におすすめのツールです。AlfredインストールはこちらWindowsの場合、Keypirinhaなどが同じような機能を持つアプリとして人気です。Keypirinhaインストールはこちら Clipy Clipyは、コピーしたテキストを保存するアプリです。仕事をする上でコピーやペーストは、頻繁に使うものです。しかし、一度コピーしたら、その前にコピーしたものは上書きされてしまいます。そうすると、「さっきコピーしたテキストを再利用したい」といった場面で、もう一度テキストをコピーしなくてはなりません。Clipyはそんな時に便利なアプリです。Clipyでは一度コピーしたものは最大100個まで自動で保存しておくことができます。「Command + Shift + V」 を押すと、下記のようにコピーしたテキストの履歴を一覧表示、その中から簡単にペーストすることができるようになります。 再利用しそうなテキストをコピーしておけば、後々簡単にペーストすることができます。コピーやペーストは誰もが使う機能だからこそ、Clipyを活用することで業務効率がさらに上がるでしょう。ClipyインストールはこちらWindows の場合、似たようなアプリとしてクリップボードという機能が標準であります。クリップボードについてはこちら Skitch Skitchは、画像に文字や図形を手軽に書き加えることができるアプリケーションです。下記のように、画像やスクリーンショットに簡単に文字や図形を書き加えたり、ぼかしを加えたりすることができます。 Skitchは、仕事の指示をする際やレビューをする際などにも重宝します。例えばクライアントに伝えたいことなどをSkitchで編集した画像を使えば、具体的なイメージを伝えることができます。また、部下や同僚に仕事を頼む際にもSkitchを使うことで正確に意図を伝えることができます。Skitchはエンジニアやデザイナーだけでなく、多くのビジネスマンの業務効率化を実現してくれるツールなので、是非導入してみましょう。SkitchインストールはこちらWindowsの場合、Screenpresso(スクリーンプレッソ)などが同じような機能を持つアプリとして人気です。Screenpressoインストールはこちら ShiftIt ShiftItは、macで画面分割を簡単にすることができるアプリケーションです。 1つのウィンドウで複数のアプリを見たい場合などには画面分割をする必要があります。Windowsでは、デフォルトで下記のようなショートカットキーが用意されています。例:「Windowsキー + ←キー 」・・・左にウィンドウを分割「Windowsキー + →キー」・・・ 右にウィンドウを分割しかし、macではこういった機能が標準ではありません。macでこれを実現してくれるのがShiftItですShiftItを使えば、ショートカットキーで簡単に画面分割できるようになります。例えば、「何か参考資料を見ながら資料を作成したい」場合に、2つのウィンドウに分割することで圧倒的に生産性があがります。現役のエンジニアもこの画面分割を頻繁に使いながら日々開発を行っています。ShiftItを使えば、ショートカットキーひとつで簡単に画面分割ができ生産性も上がるので、時間短縮と生産性向上を実現できます。この画面分割は、できるビジネスマンなら抑えておきたいテクニックのひとつです。shiftItインストールはこちら 1Password 1Passwordは、パスワード管理ができるアプリケーションです。 1Passwordは、今回ご紹介した他のアプリと異なり2.99ドル/月かかる有料サービスです。しかし、有料でも取り入れたくなるほど有能なサービスです。ユーザは、様々なサービスでパスワードを設定していると思います。そこでよくあるのが、「パスワードの使いまわし」です。パスワードの使いまわしは、パスワードが流出すると他のサイトやサービスでもログインできてしまうので、セキュリティの観点から見ると非常に危険な行為です。こうした状況にならないために、サービス毎にパスワードを変えることが推奨されています。そんな時に便利なのが 1Password です。1Passpwordでは複雑なランダムなパスワードを自動生成することができます。そのため、非常に強固なパスワードを設定することができます。また、1Password は全てのサービスのパスワードをアプリで一元管理できます。サイトやサービスのログイン時に、このアプリに登録している情報から簡単にログインできます。1Passwordではマスターパスワードのみ覚えておけば他の全てのパスワードを安全に管理することができます。さらに、2段階認証や指紋認証など設定することで、セキュリティをより強固にすることが可能です。一見時短とは関係なさそうですが、1Passwordがあればログイン時の手間が省けるので、ログイン時の時間短縮に繋がります。またセキュリティ面からみても非常に有能ツールなので是非取り入れてみてください。1Passwordインストールはこちら Chrome拡張機能 Chrome拡張機能とは、Chromeで使用できる便利機能のひとつです。今回はそのChrome拡張機能の中でもおすすめの2つをご紹介します。 FireShot FireShotは、ウェブページ全体のスクリーンショットを簡単に撮影することができます。PDF/JPEG/GIF/PNGなど書き出し形式も選択でき、編集、保存やアップロード、印刷、そしてOneNote、クリップボード、メールに送信できます。何かと使うことが多いブラウザ上のスクリーンショットをボタン一つで簡単に行うことができるので、時間短縮もすることができます。 ColorZilla ColorZillaは、カーソルが合った場所の色を拾うことができます。例えば、資料作成の際にこのデザインを少し真似したいと思った場合、ColorZillaを使えばどんな色を使用しているかがすぐに分かります。配色を参考にしたりする場合に、わざわざ似たような色を調べる必要もなくなるので時間短縮に繋がります。 メール術 仕事をする上でメールは、社内外問わず毎日何通ものやりとりを行うと思います。メール対応だけで何時間もかかってしまったなんてこともあると思います。そんなメールの処理を時短できる方法をお教えします。 テンプレートの作成…

Power Automateの主要機能とその利点

Power Automateの主要機能とその利点

Power Automateは、多様な機能を備えており、業務効率化に大きく貢献します。フローの作成と管理、条件分岐とループ、外部サービスとの連携、UIフローによるRPAなど、各機能が提供する具体的な利点を活用することで、企業の生産性を大幅に向上させることが可能です。このセクションでは、それぞれの機能とその利点について詳しく解説します。 

フローの作成と管理

Power Automateでは、業務プロセスを自動化するフローを簡単に作成し、管理できます。直感的なドラッグ&ドロップのインターフェースを使って、複雑なタスクも視覚的に設計可能です。この機能を活用することで、手動で行っていた繰り返し作業を自動化し、時間と労力を大幅に削減できます。

条件分岐とループの活用

条件分岐やループを利用して、柔軟で高度な自動化プロセスを実現します。特定の条件に応じて異なる処理を実行したり、繰り返し作業を効率よく処理したりすることが可能です。これにより、複雑なビジネスロジックを含むプロセスも自動化できます。

例えば、顧客からの問い合わせに対する自動応答システムを考えてみましょう。Power Automateを使用して、問い合わせ内容に基づいて異なる対応をするフローを作成できます。もし問い合わせが「注文状況の確認」に関するものであれば、条件分岐を利用して自動で注文ステータスを確認し、顧客にメールで通知します。一方、問い合わせが「返品手続き」に関するものであれば、別のフローに分岐して、返品手続きの詳細を顧客に案内するメールを送信します。 

外部サービスとの連携機能

Power Automateは、Microsoft 365だけでなく、さまざまな外部サービスともシームレスに連携できます。例えば、Slack、Google Drive、Dropboxなどとの統合により、異なるプラットフォーム間でデータを自動的に同期・処理できます。外部サービスとの連携を活用することで、企業全体の業務効率化が促進されます。

具体例として、プロジェクト管理における連携を考えてみましょう。プロジェクトチームがMicrosoft Teamsを使ってコミュニケーションを取る一方で、ファイル共有にはGoogle Driveを利用している場合、Power Automateを活用してこれらのツールを連携させることができます。例えば、Google Driveに新しいファイルが追加された際に、自動でTeamsに通知を送るフローを作成することで、チーム全体が最新の情報を即座に共有できます。 

UIフローによるRPA

Power AutomateのUIフロー機能は、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を実現します。GUIベースのアプリケーションを自動操作し、手作業によるデータ入力やシステム操作を自動化できます。特に、レガシーシステムやAPIが提供されていないアプリケーションに対しても効果的です。これによって、業務プロセス全体の効率が大幅に向上します。

ワークフローを効率化すれば生産性向上に繋がる。効率化の方法やポイントを解説
ワークフローを効率化すれば生産性向上に繋がる。効率化の方法やポイントを解説
ワークフローを効率化することによるメリット ワークフローを効率化することにより、下記のようなメリットが生じます。一つずつ見ていきましょう。 業務効率や生産性が向上する ワークフローを効率化することで、業務効率が生産性が向上します。ワークフローというのは「業務の一連の流れ」のことであり、業務の種類によりさまざまなワークフローが形成され、それらが集まって事業全体を構成しています。  一つ一つのワークフローを効率化することで、全体の生産性も向上することは言うまでもありません。業務の効率化や生産性向上は今や企業の必須課題とも言えますので、ワークフローの効率化も強く求められています。  決裁がスピーディーになり、ビジネスチャンスを逃さない  ワークフローを効率化することで決裁がスピーディーになり、ビジネスチャンスを逃しません。「ワークフローの効率化」と一口に言ってもさまざまなやり方がありますが、「決裁の簡略化」が試されるケースもあるでしょう。  決裁が簡略化すれば意思決定を早めることができ、機会損失を減らすことができます。また、意思決定フローがスムーズになることにより申請者や発案者のストレスを軽減でき、新しい試みやアイデアが上がりやすくなるメリットも考えられます。  超過労働を防げる ワークフローを効率化することで、超過労働を防ぐ効果も見込めます。超過労働が発生してしまう原因にはさまざまなものがありますが、一例としては「承認・決裁の遅さ」「無駄の多さ」などが挙げられるでしょう。  ワークフローを効率化すれば承認や決裁のスピードは向上しますし、無駄な業務や処理を省くことにも繋がります。結果として業務処理スピードが上がり、超過労働を防ぐ効果が期待できるわけです。 ワークフローはどのように効率化すればよいか では、ワークフローはどのように効率化すればよいのでしょうか。次に、ワークフロー効率化の手法について解説します。 ワークフローを可視化する ワークフローを効率化するには、まずワークフローの構成要素を洗い出して可視化しましょう。ワークフローが「業務の一連の流れ」である以上、そこにはさまざまな処理やタスクが存在します。  それらを一度全て書き出し、必要とされる作業内容や手続き、人員などを見える化します。一見簡単なように見えるかもしれませんが、ワークフローによっては複雑な構成になっているため、少々骨の折れる作業かもしれません。  しかし、ここを詳細に可視化しなければ後の工程に進むのが難しくなってしまいます。しっかりと洗い出し、ワークフローを鮮明にしましょう。  ワークフローに潜む無駄を洗い出す ワークフローの可視化が終わったら、次はそこに潜む無駄を抽出する作業です。業務効率化の基本は「無駄の排除」ですが、何を「無駄」と定義するかは業務内容や特性によって変わってきます。  ここでやりがちなのが、「一見無駄に見えるものを排除した結果、ワークフローが機能しなくなってしまった」です。場合によっては、一つ一つの処理が複雑に絡み合ってワークフローが形成されていることもあるでしょう。  何を削って何を残すかは、慎重かつ客観的な視点から判断する必要があります。  ミスが頻発しやすい部分を改善する ワークフロー内に、他に比べてミスが頻発しやすい部分が存在するケースがあります。そういったフローを効率化するためには、作業内容や処理手順を変更してミスを少なくすることが肝要でしょう。  ミスの原因を探ることによっておおよそは改善に向かいますが、原因が分かりづらいものもあるかもしれません。そのような場合はまず大きな視点から問題を捉え、徐々に細分化していくことをおすすめします。  例えば、まず「人的要因なのか作業内容によるものなのか」を判断します。そして前者であればシステマチック化を、後者であれば作業手順の変更などを検討するなどが考えられるでしょう。  ワークフロー効率化に取り組む際の注意点 それでは、次にワークフロー効率化に取り組む際の注意点をいくつかご紹介します。  無駄に見えるものが本当に「無駄」かを検証する ワークフロー効率化において重要なのは「無駄の排除」ですが、「(当該処理が)本当に無駄なのかどうか」という視点は常に持っておきましょう。「無駄な処理を省いたつもりが実は無駄ではなく、結果ワークフローが破綻してしまった」ということになれば業務に支障をきたしてしまいます。  では、無駄かどうかをどのように判断すればよいのでしょうか。ケースバイケースですが、「無駄と思われる処理を省いてテスト運用してみる」ことが考えられます。  あくまでテストなので、それで問題が生じるようであれば元に戻せばいいわけです。どう考えても無駄が明確な場合は即本運用でも構わないのですが、リスクが高い場合は期間を区切ってテストしてから判断することも視野に入れましょう。 ワークフローを俯瞰的に眺める ワークフローを俯瞰的に眺めることで、より良い手法が見えることも多いのではないでしょうか。ワークフローを洗い出し効率化を考える際には、一つ一つの処理やタスクを重視してしまい、結果失敗するケースも考えられます。  もちろんそういった視点も大事ですが、視野を狭めすぎるとワークフロー全体の本質が見えづらくなってしまいます。ワークフローにはそれぞれ目的があり、それを達成するために各処理が形成されています。  俯瞰的な視点から眺めることで、本質を外さず無駄を見極めることができるでしょう。 ワークフロー効率化のための具体的手法 続いて、ワークフロー効率化のための具体的手法について解説します。ワークフローを効率化するには、下記のような方法を試してみるのがよいでしょう。 無駄なプロセスを省略する ワークフロー効率化のためには、まず無駄なプロセスの省略が基本です。ワークフローに無駄なプロセスが入っていればいるほど処理効率は落ち、生産性も下がってしまいます。  「無駄を省く」は業務効率化の基本ですが、それだけにおろそかにすることはできません。とはいえ前述の通り無駄を省きすぎることで本来必要な業務もカットしてしまい、逆に生産性を落とすようなケースも考えられるでしょう。  繰り返しになりますが、何が無駄で何が無駄でないかを慎重に判断する必要があります。  決裁プロセスが適切かどうかを判断する ワークフローに承認や決裁のプロセスが入っていることも多いですが、それぞれが適切かどうかを判断することが重要です。承認や決裁に必要な工程や人数が多すぎると、ワークフローの完了に時間がかかってしまいます。  逆に、それらが少なすぎると特定の人間に負荷がかかりすぎてしまったり、チェックが甘くなる恐れもあるでしょう。決裁や承認プロセスは可能な限り必要最低限にする必要がありますが、それを下回ることのないよう注意することも大事です。  ワークフローをシステム化する ワークフローをシステム化することで、業務工程の効率化に繋がります。ワークフローのシステム化とは、一般的にワークフローシステムを業務に組み込むことを意味します。  ワークフローシステムとは、基幹システムにワークフロー(の一部)を組み込み自動処理するものです。ワークフローシステムを導入することで承認・決裁プロセスが簡略化されると共に、利便性も向上します。  利用者はさまざまな端末を通してシステムにアクセスし、そこからワークフローに関する業務処理を行う形になるでしょう。  ワークフローをシステム化することによるメリット では、最後にワークフローをシステム化することによるメリットをご紹介します。ワークフローシステムに対する理解を深め、導入の参考にしましょう。 業務効率化が進む ワークフローをシステム化することで、大幅な業務効率化に繋がります。ワークフローシステムと一口に言ってもさまざまなものがありますが、おおむね下記のような機能を備えています。  申請書の作成、提出、共有、承認 作成された申請書の管理 従来は紙に書いて提出する必要があったものを、デジタルで作成できるようになります。書き損じや字の可読性といった問題を解決し、業務フローがスムーズに進むようになります。  また、作成された申請書の提出や承認、共有などもオンラインで可能です。スマホやタブレットを活用することで、外出時の空き時間などを利用して承認業務を行うこともできるため、ワークフローの進捗を早められます。  そして、作成された申請書は全てデジタル管理されるので、紛失やスペースの問題が発生しません。合わせて、管理されている書類を必要に応じて瞬時に共有することも可能です。  申請や承認をオンラインで行える ワークフローシステムを活用することで、申請や承認をオンラインで行えるのは前述の通りです。インターネットに繋がる環境と端末さえあればどこからでもシステムにアクセスすることができ、隙間時間を利用してタスクを処理することができるようになります。  従来は「どうしても今日中に行わなければならない処理があるため、帰社しなければない」というケースもあったかと思います。業務内容にもよりますが、ちょっとしたことであればスマホやタブレットを活用して処理してしまい、そのまま直帰することも可能になります。  内部統制が強化される 業務を効率化し無駄を省くことで、内部統制が強化されるというメリットも生じます。内部統制とは、「各従業員が事業に携わる際に守るべきルールや仕組み」のことです。  ワークフローをシステム化することで業務効率が向上するのは前述の通りですが、なぜ業務効率化と内部統制が関係するのでしょうか。それは、「業務効率化を達成するためにワークフローが適切に構築されるから」です。  ワークフローに無駄が多いと処理やタスクが多くなり、必然的に守るべきルールも肥大化します。しかし、ルールが多ければ多いほどそれらを覚え守ることが難しくなるため、内部統制を強化するためには可能な限りルールや仕組みをシンプルにする必要があります。  ワークフローシステムを組み込むことでワークフローのプロセスが単純化され、内部統制を強化しやすくなります。ワークフローを処理するためには利用者がシステムにアクセスする必要がありますが、「誰がいつログインしたか」「どのような業務を行ったか」などが全て記録されることになります。  問題が発生した際に原因を突き止めやすくなりますし、アクセス権を適切に設定しておけばトラブルの発生を防ぎやすくなるでしょう。ただし、システムにまつわるセキュリティ(IDやパスワードの管理など)は新たにルールを設け適切に管理運用する必要が生じます。  進捗を可視化できる ワークフローシステムを導入すれば、ワークフローの進捗を可視化することも可能です。自分が行った申請が今どうなっているか、いつ頃承認され完了するのかが見える化されれば、ワークフローのクセを見極めやすくなるのではないでしょうか。  タスクを処理する個人にとっても恩恵がありますが、ワークフローを全体を管理する管理者にとって特に大きなメリットがあります。滞りがちなプロセスを可視化して対策を打てばワークフロー全体の効率化に繋がりますし、担当者の負担も軽減できます。  合わせて、誰がどのようなタスクをどの程度スピーディーにこなしてるかを見ることで、業務評価の参考にもなるでしょう。 まとめ ワークフローを効率化することで、業務効率化や生産性向上などさまざまなメリットが生じます。ワークフローを効率化するには、「無駄の排除」や「ワークフローシステムの導入」などが効果的でしょう。 

具体的な業務効率化の事例

具体的な業務効率化の事例

Power Automateを活用して業務効率化を実現する具体的な事例をいくつか紹介します。各事例では、導入の背景、解決すべき課題、および導入結果について詳しく説明します。 

日報の自動集計と共有

導入背景

日報の手動集計に時間がかかり、各部門の進捗状況をタイムリーに把握するのが難しかったため、自動化のニーズがありました。

課題

各担当者が提出する日報のデータを毎日手動で入力・集計し、上司や関連部署に共有する作業は労力がかかり、ヒューマンエラーのリスクもありました。

導入結果

Power Automateを使用して日報のデータを自動で収集・集計し、指定された共有先に自動送信するフローを作成。これにより、手動作業が不要になり、作業時間が大幅に短縮され、エラーも減少しました。 

顧客からの問い合わせ自動応答システム

導入背景

顧客からの問い合わせ対応に時間がかかり、迅速な対応が求められていました。

課題

多くの問い合わせメールに対して、スタッフが手動で返信する必要があり、対応に時間がかかることが問題でした。

導入結果

Power Automateを利用して、よくある問い合わせに対する自動応答システムを構築。基本的な問い合わせは自動で返信されるようになり、スタッフは複雑な問い合わせ対応に集中できるようになりました。 

在庫管理の自動化

導入背景

在庫管理の効率化が求められており、手動での在庫チェックや発注作業に課題がありました。

課題

在庫の変動を手動で管理することにより、タイムリーな情報更新が難しく、在庫不足や過剰在庫のリスクがありました。

導入結果

Power Automateを使って在庫データをリアルタイムで更新し、自動で発注プロセスをトリガーするシステムを導入。結果、在庫管理が正確かつ効率的に行えるようになり、コスト削減と適正在庫の維持が実現しました。 

経費精算プロセスの自動化

導入背景

経費精算の手続きが煩雑で、承認までに時間がかかる問題がありました。

課題

手動での経費申請と承認プロセスにより、処理に時間がかかり、ミスも発生しやすかったため、プロセスの効率化が必要でした。

導入結果

Power Automateで経費申請と承認のフローを自動化。申請が行われると自動で上司に通知され、承認後は経理部門に自動通知されるようになり、全体の処理時間が大幅に短縮されました。 

マーケティングキャンペーンの自動実行

導入背景

マーケティングキャンペーンの実施に手間がかかり、タイムリーな実行が難しい状況でした。

課題

キャンペーンの準備と実行に多くの手動作業が必要で、スタッフの負担が大きかったため、効率化が求められていました。

導入結果

Power Automateを使って、マーケティングキャンペーンの自動実行フローを作成。メール配信やソーシャルメディア投稿が自動化され、キャンペーンの実行がスムーズになり、スタッフの作業負担が軽減されました。

ITと活用生産性を上げるならシステムの導入が必須。システム活用のポイントや事例をご紹介
ITと活用生産性を上げるならシステムの導入が必須。システム活用のポイントや事例をご紹介
ITを活用すれば生産性は上がる?下がる? ITを活用することで生産性は上がるのでしょうか?それとも下がるのでしょうか?まずは、ITと生産性の関係性について詳しく解説します。 基本的には生産性向上に繋がる ITを活用すれば、基本的に生産性は向上します。「ITを活用する」という言葉が意味するところは業務システムやツールを導入したり、各種データや書類をデジタル管理することになるでしょう。  新しいものを導入したりワークフローを変更する以上、生産性が上がらなければ意味がありません。逆説的になりますが、生産性向上に繋がるからこそITが活用されるという見方もできます。 導入や選定に失敗すると生産性向上に繋がらないケースも しかし、導入や選定に失敗すると生産性が向上しないケースもあります。ITシステムやツールは導入すればそれだけで結果が出るというものではなく、正しいものを正しく活用してこそ成果が上がります。  ただ、何をもって「失敗」と定義するのかは場合によるでしょう。短期的な成果ではなく長期的な成果を目的としてシステムを導入する場合は、それに沿った成果の測定が必要です。 ITの導入にはコストや労力がかかる。それ以上の生産性向上を目指そう 「導入したものの生産性の向上は見られなかった」ということになると、導入したコストや労力が無駄になってしまいます。そうなると財務を圧迫するだけでなく、現場の疲弊によるモチベーション低下も招いてしまいます。  ITシステムやツールを導入する場合は、それ以上の生産性向上を目指すのが正しい方向です。「生産性は向上したが、システムを導入するほどではなかった」となると、業務をIT化した意味が希薄になってしまうでしょう。 IT導入で生産性が向上するケース それでは、ITの導入で生産性が向上するケースをいくつかご紹介します。 自社が抱えている問題を解決できるシステムを導入した 自社が元々抱えている課題を解決できるシステムを導入できれば、生産性向上に寄与します。業務システムやツールというのは課題や問題を解決するために導入されるものなので、当例は本旨に沿っているといえるでしょう。  たとえば、下記のようなケースが考えられます。  顧客との関係が浅くリピートが少なかったため、CRMを導入し改善を図った  営業工数が多いわりに生産性が低かったので、SFAを導入した効率化した  ルーチンワークに手間をとられていたのでRPAを使って自動化した  課題に対して正しいシステムやツールを導入できれば、自ずと生産性は向上します。  導入したシステムがしっかりと現場で使われている 導入したシステムがしっかりと現場で使われているかどうかも大きな問題です。自社の抱える課題や問題に対する正しいソリューションを得たとしても、それが実践されなければ効果は得られません。 現場でシステムが放置されてしまう理由としては、下記のようなものが挙げられるでしょう。 メリットや活用手法に対する啓蒙不足  多忙によりワークフローの変化に対応できない  システムに習熟した担当者がおらず、業務マニュアルも作成されていない 事前にしっかりと啓蒙したり、体制を整えておくことが大事です。  効果を定量的に測定している ITシステムやツールを導入し業務効率化を図る場合、効果を定量的に測定しておきましょう。結果を数値として記録しておくことで、導入前と比べてどの程度の効率化が達成されたのかを知ることができます。  定量的な測定が行われない場合、「なんとなく上がった気がする」のような曖昧な判断になりかねません。それが誤っているとは限りませんが、正しい保証もないため、客観的な指標となる数値を据え判断するのがよいでしょう。 ITを導入しても生産性が向上しないケース では、逆にITを導入しても生産性が向上しないケースをご紹介します。 システムを導入しても問題が解決しなかった ITシステムやツールを導入する主目的は、「自社の抱える課題や問題を解決するため」です。そのため、「システムを導入したものの本質的な課題や問題は解決しなかった」という場合は生産性が向上しない恐れがあります。  なぜ、システムを導入しても問題が解決しないのでしょうか。その理由はケースバイケースですが、主に下記のようなものが考えられます。  システム選びを誤った  正しい活用ができなかった  問題や課題を正しく認識できていなかった 課題や問題に対するソリューションを誤ってしまうと、当然ながら正しいシステム選びはできません。また、システムの選定は間違っていなくとも、適切な活用ができていない場合も生産性向上には寄与しないでしょう。  そして、事前に洗い出した課題や問題そのものが誤っているケースも考えられます。この場合はいくらシステムの選定や運用が正しくとも、根本的な部分が間違っているため、業務効率を上げるのは難しいところです。  操作やワークフローが難しく、現場での活用に難が生じた システムの操作やワークフローの実行が難しい場合、現場での活用に難が生じてしまいます。システムやツールが現場で正しく運用されない場合、当然ながら生産性は向上しません。  業務システムは原則的に万人が使いやすいように設計開発されていますが、事前に研修を行ったり、操作マニュアルを整備しておくことをおすすめします。説明もなしにいきなり新システムを導入し「さあ今から使って下さい」では、現場の混乱を招くだけでしょう。  新しいシステムやワークフローの導入は、ただでさえ現場に負担をかけてしまいます。であれば、少しでもその負担を軽くする気遣いや体制を整えることで、現場側が応えてくれる部分も大きいのではないでしょうか。 客観的な効果測定が行われず、PDCAも回されていない システムを導入したはいいものの客観的な効果が測定されておらずPDCAも回されていない場合、生産性向上は難しいでしょう。効果を客観的に測定するために、定量的な指標を備えることが大事なのは前述の通りです。  効果を数値化することで、ITシステムやツールを導入した前と後でどの程度変化したかを測ることができます。仮にそれほど変化しなかった場合、もしくは生産性が低下してしまった場合でも、原因を突き止めて改善すれば生産性向上に繋がる可能性もあります。  もちろん、「システムが課題や問題に対し正しく選定されていること」が条件です。その場合にPDCAを回し少しずつ業務を改善することで生産性が上向き、システムを導入した成果が発揮されるケースもあるでしょう。 ITシステムはこう活用しよう。導入における注意点 それでは、続いてITシステムの活用について解説します。システムを導入する際には、下記のような点に注意しましょう。 自社の課題を明確にしておく ITシステムを導入する一番の目的は、「自社が抱えている課題や問題を解決すること」です。そのため、システムを選ぶ前に自社の課題を洗い出し、整理しておく必要があります。  ここが上手くいかないと後の選択判断が検討違いになってしまうため、シビアに行いましょう。その際のポイントとしては、下記のようなものが挙げられます。  現状と理想の姿とのギャップを明確にする  非現実的なものは設定しない  平準との比較  問題や課題というのは、要するに「現状と理想の間の差」です。それを埋めるための手法がソリューションであり、この場合はITシステムやツールの導入でしょう。  その際、理想に非現実的なものを設定しないことが大事です。現状が1で理想を10000としてしまうとその差は9999となり、埋めるのが非常に難しくなってしまいます。  それを防ぐためには、平準的なサンプルと比較するのも手です。現状がどこにあり平均がどれくらいであるかが分かれば、理想を設定しやすくなるのではないでしょうか。  それを解決できるシステムを導入する 問題や課題が明確になったら、次はそれを解決するためのシステムを選定し導入します。業務システムにはさまざまな種類があり、同じ種類でも特色の異なる多数の製品がリリースされているため、正しい選定を行うためには事前の調査が必須です。  問題解決に適応しないシステムを導入しても、成果には繋がりません。ITに関する全ての知識を仕入れる必要はありませんが、最低限「どのようなシステムで何ができるか」といった大まかな部分は掴んでおくことをおすすめします。  基礎知識があるのとないのでは、システム選びの精度に大きな差が生じます。スムーズな選定と導入を行うためにも、学べる部分は学んでおきましょう。 自社のみで判断が難しい場合はプロに相談するのも手 IT分野は非常に専門的な知識が求められるため、自社のみで正しいシステムや運用を模索するのは難しいかもしれません。そのような場合、プロに相談することで道が拓けるケースもあるのではないでしょうか。  ITのプロであれば、「どのような企業でどのようなシステムをどう運用したら、どのような結果が出たか」のような知見を数多く持っています。自社と似たような状況に置かれた類似例を参考にすれば、当てずっぽうで導入するより成功確率が上がるでしょう。  また、場合によってはシステムの導入が解決に繋がらない可能性もあります。システムを導入する目的が「問題解決のため」であるなら、他によい解決方法があるのであればそちらを選ぶのが理に適っているでしょう、  プロに相談することで、そういった俯瞰的な視点も得られます。 ITを活用して生産性が向上した事例 では、最後にITを活用して生産性を向上させた事例をいくつかご紹介します。 経費管理システムを導入し、作業時間を大幅短縮:武蔵コーポレーション 武蔵コーポレーションは、収益用不動産の仲介や売買を手掛けている企業です。同社では、事業拡大により従業員も急増したため、経費精算処理に多くの時間が割かれてしまうという問題を抱えていました。 …

Power Automate導入の際の課題と解決策

Power Automate導入の際の課題と解決策

Power Automateを導入することで業務効率化が実現しますが、その過程でいくつかの課題に直面することがあります。ここでは、主な課題とその解決策について説明します。 

セキュリティとプライバシーの考慮

課題

自動化により大量のデータが取り扱われるため、データのセキュリティとプライバシー保護が重要です。特に、機密情報や個人情報を含むプロセスの自動化には慎重な対策が必要です。

解決策

Power Automateを使用する際には、データ暗号化、アクセス制限、認証機能を活用して、データの安全性を確保します。また、組織内のデータ保護ポリシーを遵守し、定期的なセキュリティ監査を実施することも重要です。Microsoft 365のセキュリティ機能と連携することで、さらに強固なセキュリティ対策が可能になります。

適切なフローのメンテナンスと管理

課題

自動化フローが増えると、その管理とメンテナンスが複雑化します。適切に管理されていないフローは、動作不良や非効率を招く可能性があります。

解決策

フローの管理には、定期的なレビューと更新が不可欠です。Power Automateの監視機能を活用して、フローの実行状況を把握し、問題が発生した際には迅速に対応します。また、フローのドキュメント化を徹底し、担当者間で情報を共有することで、管理の効率化を図ります。 

導入後のトラブルシューティング

課題

自動化を導入した後でも、予期せぬ問題やエラーが発生することがあります。これらの問題に迅速に対応できない場合、業務に支障をきたす可能性があります。

解決策

トラブルシューティングのために、Power Automateのエラーログやデバッグ機能を活用します。また、Microsoftのサポートドキュメントやコミュニティフォーラムを参考にすることで、問題解決の手助けとなります。さらに、導入初期にはパイロットプロジェクトを実施し、問題が発生しやすいポイントを事前に把握しておくことも有効です。

まとめ

多くの企業は、繰り返し発生する業務タスクや手動作業の多さに悩まされ、生産性向上やコスト削減の課題に直面しています。Power Automateを活用することで、日報の自動集計や顧客問い合わせの自動応答、在庫管理の自動化、経費精算プロセスの自動化、マーケティングキャンペーンの自動実行など、さまざまな業務プロセスを効率化できます。

また、導入時にはセキュリティとプライバシーの考慮、適切なフローのメンテナンスと管理、トラブルシューティングが重要です。Power Automateを導入し、業務効率化と生産性向上を実現しましょう。まずは小規模なプロジェクトから始めて自動化の効果を実感し、企業全体での展開を進めることで、さらなるコスト削減と競争力向上を目指しましょう。

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June 10, 2024

SharePointとは?SharePointの機能や使い方を徹底解説!
SharePointとは?  SharePointとは、マイクロソフト社が提供する企業向けのファイル共有・コラボレーションを行うためのサービスです。  SharePointと比較されるサービスとして、マイクロソフト社が提供するOnedriveがあります。  どちらもファイル共有サービスですが、違いを簡単に述べるとすれば、SharePointは組織向け、OneDriveは個人向けのサービスです。  また、SharePointはポータルサイト(チームサイト)を作成できます。  部署やチーム、プロジェクト毎にファイルや情報を管理する場合により効果を発揮します。  そのためSharePointはビジネスの現場で広く利用されています。 ShrePointでできること  SharePointでできることについてご紹介します。 ポータルサイト(チームサイト)の作成 SharePointでは、チームや部署、プロジェクト毎にポータルサイト(チームサイト)を作成することができます。  作成したポータルサイト上では、情報共有や共同作業を行うことができます。  チームで共有したい情報はポータルサイト上に共有することで、複数人宛に情報を共有することができます。そのため業務効率化に繋がります。  ポータルサイトは、予め特定のビジネスニーズに合わせて設計されているテンプレートが用意されているので、そこから簡単に作成することができます。  チームの特色や業務内容に合わせてカスタマイズすることも可能です。  ポータルサイトは簡単に作成することができ、情報共有を効率化することができます。  ドキュメント管理 SharePointでは、ポータルサイト上で様々なドキュメントや画像などを管理することができます。  マイクロソフトの高品質なセキュリティ対策を活用し、契約書などの重要書類もSharePoint上で管理する企業も増えています。  SharePointでは、ポータルサイトで安全かつ効率的にドキュメントを管理することができます。  ワークフロー SharePointでは、業務フローを自動化することができるワークフローの構築ができます。  例えば、特定のフォルダからファイルが削除された場合は、承認者に承認メールを送信、承認者の承認を得られたらファイルが削除される、といった仕組みです。  このようなワークフローを構築することで、重要なファイルが誤って削除されるミスを防止することができます。  ワークフローを設定することで、日々の業務効率化や誤操作の抑止をすることができます。  モバイルアプリが利用可能 SharePointは、PCだけでなくスマートフォンからもアクセスすることができます。  SharePoint Onlineのモバイルアプリをインストールすることで、自宅や外出先などからでも簡単に情報にアクセスすることができます。  これにより時間や場所を選ばず、いつどこからでも必要な情報にアクセスすることが可能になります。  SharePointの強み SharePointの強みについてご紹介します。 Microsoft製品とのシームレスな連携 SharePointは、マイクロソフトが提供するSaaSのサービスです。  マイクロソフトが提供するその他のサービスとの親和性が高く、連携を行うことでより業務効率化を実現することができます。  例えば、Teamsと連携すればTeams上でファイルを管理することが可能になります。  他にも、Outlookと連携することでスケジュールの共有なども可能になります。  このように、SharePointはマイクロソフト製品との親和性が高く、連携も簡単にできる点が大きな強みです。  万全のセキュリティ対策 SharePointは、マイクロソフトが万全のセキュリティ対策を行っています。  また、管理者はユーザーのアクセス権をコントロールすることができます。  ユーザー毎に適切なアクセス権を付与することで、外部に対するセキュリティ対策に加え内部対策も行うことができるので、より厳重なセキュリティ対策を行うことができます。  SharePointは、マイクロソフト社によるクラウドサービスに対する最適なセキュリティ対策を行っているので、ユーザーは安心してサービスを利用することができます。  バージョン管理 SharePointでは、ドキュメントのバージョン管理をすることができます。  バージョン管理とは、ドキュメントに対する変更履歴を記録するものです。  例えば、SharePoint内のWordファイルを修正した場合、修正前の状態を記憶します。  これにより、修正したWordファイルを修正前の状態に復元することも可能になります。  要するに、SharePointが自動でバックアップをとってくれているということです。  もし、誤ってファイルを修正したり削除したりしてしまってもバージョン履歴から復元できるので安心です。  バージョン管理によって、ユーザーの誤操作にも対応することが可能です。  SharePointの導入方法 SharePointの導入方法についてご紹介します。 SharePoint Online SharePointを単体で利用したい場合は、SharePoint Onlineを契約することで利用することができます。  […]
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January 12, 2024

Microsoft Dynamics 365とは?その概要を分かりやすく徹底解説!
Dynamics 365とは? Dynamics 365とは、Microsoft が提供するビジネスアプリケーションです。  Dynamics 365は、企業活動を効率的に進めるために必要な業務システムを統合的に提供しています。  Dynamics 365がカバーする領域は様々で、CRM、SFA、ERP、マーケティング、顧客サービスなど、幅広い領域をカバーしています。  Dynamics 365が提供するこれらの機能により、生産性向上や業務効率化の実現をサポートします。  Dynamics 365の強みや導入メリット? Office 製品との連携 Dynamics 365の大きな強みの一つが、 Office 製品との連携が容易にできる点です。 同じ Microsoft 製品ですので 、Microsoft 365を導入していれば、そのアカウントで Dynamics 365を利用することができます。 Microsoft 365のポータル画面上からアクセスすることが可能なので、他の Microsoft 365製品との使い分けも容易にできます。 Outlook の予定表との同期や、SharePoint同期機能を使って、Word, Excel, PowerPoint などのドキュメントを一元管理することができます。 これまで、バラバラに保管していた見積書、注文書、請求書などシステム上で一括管理することもでき、ペーパーレス化の実現もできます。 豊富な導入実績 Dynamics 365は、世界中の様々な規模や業種の企業に導入されています。 その数は、2019年6月時点で約196か国22万社に導入されています。 世界的な企業である Microsoft 社が提供していることもあり、システムに対する信頼度も高く、近年では、三菱地所、住友不動産、森ビル、大東建託、日立など多くの日本企業も導入に踏み切っています。 大手企業のみならず、近年では中小企業の導入も増えており、企業規模や様々な業種の垣根を超えて利用されています。 自社に合わせたカスタマイズが可能 Dynamics 365は様々な業種の企業に導入されています。 その理由の一つがカスタマイズの自由度が高いことです。 多くのSaaS系の業務システムは、既に用意された機能を使って運用していくため、業種によっては必要な機能が不足しているといったこともあるでしょう。 しかし、Dynamics 365では、 Microsoft Power Apps を使うことでノンコーディングでカスタマイズすることができます。コーディングなどの専門知識がないユーザーでもカスタマイズすることが可能です。 自社でカスタマイズを行うことに不安がある場合は、Dynamics […]
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June 11, 2024

仕事の時短を実現する!エンジニアが教える圧倒的な仕事時短術!
業務効率化とは 業務効率化とは、少ない労力で仕事の生産性をあげることです。 要は、今まで1時間かかっていた仕事を30分で終われるようにすることです。 そうは言っても、そんな簡単なことではありません。 「日々の業務に一生懸命取り組んでいるし、これ以上どうすればいいんだ」 そんな風に感じている人もいると思います。 でも日々の業務を見直せば、誰しも少なからず業務効率化できる部分があります。 そして、最近では業務効率化を手助けしてくれる様々な便利アプリやツールがあります。 今日は、そんな難しい業務効率化を実現できる方法を、現役エンジニアも実際に使っている便利アプリなども含めてご紹介します。 タスク管理 業務効率化と言ってまず最初に見直すべきポイントが、このタスク管理です。 しかし、多くの人は「タスク管理なんて毎日やってるよ」と思っているかもしれません。 そうです。タスク管理は必ず毎日行うものです。 だからこそ、そのタスク管理の方法を見直すことで日々の業務効率化に繋がります。 では、具体的にどうすれば良いのでしょうか。 まずは、その日のタスクと今後のタスクを「目に見える形」にして洗い出すことです。 その際のポイントは、優先順位とざっくりとした所要時間を割り出すことです。 優先順位は、緊急度と重要度を縦軸と横軸に設定し、割り振っていきます。 そして、洗い出したタスクを処理するのにかかるであろう時間を割り出します。 その際のポイントは、緊急度や重要度の指針にしたがってかける時間を設定すること、そしてまずは全てのタスクが就業時間内に終えられるように設定することです。 そうすることで、これから取り掛かるタスクの重要度とそれにかけられる時間を可視化することができます。 例)スパイスカレーを作る場合 例えば、あなたがシェフ見習いだとして「明日のランチまでに」本格スパイスカレーを作るようにシェフから指示を受けたとしましょう。 条件として、本格なスパイスカレーの調理は今回が初の試みで、またスパイスの調達が必須とします。 その際の調理開始までのタスクは以下のようなものがあると思います。 レシピの調査・作成 → 使えそうな具材のチェック → スパイスの調達・必要な具材の調達と仕込み → 自分なりのアレンジを考える 緊急かつ重要なタスク 最も緊急かつ重要なタスクは、「レシピの調査・作成」です。 今回、スパイスカレーは初めて作るので、必要な食材、工程を知るためにもレシピの確認を優先的に行う必要があります。 レシピを知ることは、タスクの洗い出しです。 また、レシピの調査から「スパイスの調達」は、スーパーには売っていないものなどは早めに調達方法を調べる必要があることに気付がつくことができます。 ですから「スパイスの調達」も、緊急かつ重要なタスクと言えすぐに対応すべきです。 これらの所要時間はおよそ1時間くらいに設定しましょう。 緊急だが重要度は低いタスク 緊急だが重要度は低いタスクは、「使えそうな余り物の具材のチェック」です。 このタスクでは使えそうな余り物が冷蔵庫にないかどうかチェックします。 余り物で使えそうな具材を調べることはレシピを作るためにすぐに知る必要がありますが、最悪調達すればいいのでそこまで重要度の高いタスクではありません。 所要時間はおよそ15分くらいに設定しましょう。 緊急ではないが重要なタスク 緊急ではないが重要なタスクは、「具材の調達」や仕込みなどです。 レシピの調査から、スパイス以外の具材は、スーパーなどで簡単に手に入ることがわかりました。 スパイス以外の具材は明日の調理開始までに調達できればいいので、緊急ではありませんが必ず必要なので重要なタスクです。 また具材の仕込みも必ず必要なので重要なタスクです。 優先順位は上記の二つよりは低いが、仕込み時間などもしっかりと計算した上である程度余裕を持って取り組むべきタスクです。 所要時間はおよそ3時間くらいに設定しましょう。 緊急でもなく重要でもないタスク 緊急でもなく重要でもないタスクは、自分好みのアレンジを探したりすることです。 これは時間があれば対応すれば良いことなので、特に緊急でも重要でもありません。 上記のタスクが完了し、時間があれば対応しましょう。 […]

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