Power Appsで簡易顧客管理アプリ(CRM)作成し、営業の進捗を可視化!(後編)

Power Appsで簡易顧客管理アプリ(CRM)作成し、営業の進捗を可視化!(後編)

8月 4, 2025

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記事の監修

T.Higashi

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T.Higashi

マネジメント&イノベーション事業部 開発部/1グループ グループリーダー
資格:MCP認定資格(AZ-305,MS-102,SC-100 他)/プロジェクトマネージャなど

2017年に文系の大学卒で新卒入社して以来、製造業向け基幹システムのシステム保守や機能追加開発、サービスデスク(テクニカルサポート)を中心にIT業界の業務に従事。
趣味は高校時代の吹奏楽部の経験からエレキベースの演奏や音楽鑑賞。
たまに運転免許証といった本人確認書類を紛失することがある。

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Contents

目次

1. はじめに

Power Appsで簡易顧客管理アプリ(CRM)作成し、営業の進捗を可視化!(前編)では、顧客リストの読み取り、追加、編集、削除まで作成しました。後編では、取引履歴の読み取り、追加、編集、削除機能を作成します。 ​​​

2. アプリ作成

キャンバスアプリで簡易 CRMを作成します。Power Appsにはテンプレートが用意されており、テンプレートを使用することで作業を短縮することができます。今回はテンプレートをもとに作成を進めます。 ​​​

2-1. 作成機能 ​​

顧客リスト ​​​

  • (作成完了)読み取り
  • (作成完了)追加
  • (作成完了)編集
  • (作成完了)削除

取引履歴リスト ​​​

  • 読み取り
  • 追加
  • 編集
  • 削除

2-2. 画面構成 ​​

2-3. 作成手順 ​​

取引履歴リスト:読み取り ​​​

1. 取引履歴の一覧を追加するため、左のツリービューから[MainContainer1]を選択します。 ​​​



※選択した状態は、詳細情報が選択された状態になります。 ​​​





2. コマンドバーの[挿入] > [垂直ギャラリー]をクリックします。



3. データソースの選択で[コネクタ] > [SharePoint]をクリックし、取引履歴リストを選択します。




取引履歴を選択後、左のアイコンからをデータを表示すると、「顧客リスト」と「取引履歴リスト」が表示された状態になります。



現時点のアプリの画面です。テストデータを追加したため、データが表示されています。ただし、全ての取引履歴が表示されているため、紐づく取引履歴のみ表示するように設定します。また、同時に表示を整えます。



4. 垂直ギャラリーを選択し、[ディスプレイ] > [テンプレートのサイズ]を250に変更します。



5. 画像コントロールは不要なので、選択してデリートキーを押して削除します。



6. IDではなく、内容を表示するため、「This Item.ID」を「This Item.内容」に変更します。併せて高さを140に設定します。




7. [挿入] > [テキストラベル]を追加し、同様の方法で、「ステータス」「商談日」「更新日時」「登録日時」を追加します。これで取引履歴の読み取りは完成です。

完成図イメージ



取引履歴リスト:追加・編集・削除

1. 左のバーの[ツリービュー] > [新しい画面] > [ヘッダーとフッター]をクリックします。

新しく追加した画面を、取引履歴の追加・編集画面とします。



追加直後の画面



2. ヘッダー部分にキャンセルアイコン、保存アイコン、削除アイコンを追加、メイン部分に編集フォームを追加、フッター部分は不要なので削除します。



各コントロールの変更箇所

コントロール プロパティ 説明
キャンセルアイコン OnSelect ResetForm(<追加したフォーム名>);
Back();
編集フォームに入力した値を全て空欄にするためリセットを行います。前に画面に戻るようにBack関数を入れます。
保存アイコン OnSelect SubmitForm(<追加したフォーム名>);
Back();
編集フォームに入力した値を登録します。編集の場合は更新、追加の場合は新規追加されます。
削除アイコン OnSelect Remove(取引履歴リスト, <取引履歴の垂直ギャラリー名>.Selected);
Back();
取引履歴リストで選択した取引履歴を削除します。
編集フォーム Item <取引履歴の垂直ギャラリー名>.Selected 編集の場合、取引履歴リストで選択された情報を表示します。新規追加の場合は、全て空欄で表示します。
1
編集フォーム(内容のDataCardValue) モード 複数行 複数行にすることで改行が含めることができます。
高さ 120


以上で必要な機能の作成は終わりました。最後に画面遷移の設定を行います。

顧客リスト ​​​

  • (作成完了)読み取り
  • (作成完了)追加
  • (作成完了)編集
  • (作成完了)削除

取引履歴リスト ​​​

  • (作成完了)読み取り
  • (作成完了)追加
  • (作成完了)編集
  • (作成完了)削除

2-4. 画面遷移:追加時 ​​

1. 顧客リスト画面で会社名が表示されるヘッダーを選択します。 ​​​



2. [挿入] > [アイコン] > [追加アイコン]をクリックします。 ​​​

適宜サイズを調整し、見た目を整えます。 ​​​



変更するプロパティ ​​​

プロパティ 説明
OnSelect NewForm(<取引履歴に追加したフォーム名>);
Navigate(<取引履歴詳細画面名>);
NewFromを使用することで、新規追加の設定でフォームを開くことができます。さらに取引履歴詳細画面に遷移します。
Width Parent.Width / 2 親コントロールの幅の半分とすることで、動的に設定します。
パディング(上下左右) 12 大きさをテンプレートで設定されたアイコンに揃えます。
高さ 50 大きさをテンプレートで設定されたアイコンに揃えます。


2-5. 画面遷移:編集時 ​​

3. アプリの画面、またはツリービューから取引履歴を表示しているギャラリーを選択します。 ​​​



変更するプロパティ ​​​

プロパティ 説明
OnSelect Navigate(<取引履歴画面名>); 取引履歴詳細画面に遷移します。


2-6. 完成画面 ​​

顧客リスト画面 ​​​



取引履歴詳細画面 ​​​

新規作成時 ​​​



編集時 ​​​



まとめ ​​

本記事では、Microsoft Power Appsを活用して、シンプルかつ低コストな顧客管理(CRM)アプリを構築する方法を紹介しました。 ​​​

市販のCRMツールにありがちな「高機能すぎて使いづらい」「コストが高い」といった課題を、Power Appsなら柔軟に解決できます。 ​​​

SharePointとの連携により、顧客情報や取引履歴を一元管理でき、営業の進捗もリアルタイムで可視化可能です。 ​​​

ノーコード・ローコードで開発できるため、IT部門に頼らず現場主導での改善が進められる点も大きなメリットです。 ​​​

中小企業や個人事業主にとって、必要な機能だけを備えたCRMを短期間で構築できるPower Appsは、業務効率化と情報共有の強力なツールとなるでしょう。 ​​​

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