Microsoft Dynamics 365とは?その概要を分かりやすく徹底解説!

Microsoft Dynamics 365とは?その概要を分かりやすく徹底解説!

11月 18, 2020

記事の監修

S.Sato

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S.Sato

マネジメント&イノベーション事業部 開発部/ユニット2 リーダー資格 Microsoft Offiece Specialist Master 2007、ITパスポート 2022年よりMicrosoft365とPowerPlatformの案件を担当。それ以前は業務・Web系システムを要件定義からリリースまでの開発に従事。IT業界歴15年の経験を活かし、PJを牽引し後続の育成にも力を注ぐ。趣味は散歩で、思考が煮詰まった際には、近所の緑道を散歩し、新たな発見や自然からのインスピレーションを受けている。

Microsoft が提供するビジネスアプリケーションである Microsoft Dynamics 365について、その概要を分かりやすく解説します。
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Contents

目次

Dynamics 365とは?

Dynamics 365とは、Microsoft が提供するビジネスアプリケーションです。 

Dynamics 365は、企業活動を効率的に進めるために必要な業務システムを統合的に提供しています。 

Dynamics 365がカバーする領域は様々で、CRM、SFA、ERP、マーケティング、顧客サービスなど、幅広い領域をカバーしています。 

Dynamics 365が提供するこれらの機能により、生産性向上や業務効率化の実現をサポートします。 

Dynamics 365の強みや導入メリット?

Office 製品との連携

Dynamics 365の大きな強みの一つが、 Office 製品との連携が容易にできる点です。

同じ Microsoft 製品ですので 、Microsoft 365を導入していれば、そのアカウントで Dynamics 365を利用することができます。

Microsoft 365のポータル画面上からアクセスすることが可能なので、他の Microsoft 365製品との使い分けも容易にできます。

Outlook の予定表との同期や、SharePoint同期機能を使って、Word, Excel, PowerPoint などのドキュメントを一元管理することができます。

これまで、バラバラに保管していた見積書、注文書、請求書などシステム上で一括管理することもでき、ペーパーレス化の実現もできます。

豊富な導入実績

Dynamics 365は、世界中の様々な規模や業種の企業に導入されています。

その数は、2019年6月時点で約196か国22万社に導入されています。

世界的な企業である Microsoft 社が提供していることもあり、システムに対する信頼度も高く、近年では、三菱地所、住友不動産、森ビル、大東建託、日立など多くの日本企業も導入に踏み切っています。

大手企業のみならず、近年では中小企業の導入も増えており、企業規模や様々な業種の垣根を超えて利用されています。

自社に合わせたカスタマイズが可能

Dynamics 365は様々な業種の企業に導入されています。

その理由の一つがカスタマイズの自由度が高いことです。

多くのSaaS系の業務システムは、既に用意された機能を使って運用していくため、業種によっては必要な機能が不足しているといったこともあるでしょう。

しかし、Dynamics 365では、 Microsoft Power Apps を使うことでノンコーディングでカスタマイズすることができます。コーディングなどの専門知識がないユーザーでもカスタマイズすることが可能です。

自社でカスタマイズを行うことに不安がある場合は、Dynamics 365を提供しているベンダーの支援を受けることで、自社の業務にぴったりのシステムを作り上げることもできるでしょう。

ノンコーディングは世界的にも進んできており、Microsoft もこの分野には多くのリソースを投入して開発を進めています。

Dynamics 365のカスタマイズ性の高さは、今後より一層発展していくと思われます。

更なる進化が期待できる将来性

Microsoft は今後 Dynamics 365の開発に、より力を入れて開発していくことを明言しています。

ノンコーディングでアプリケーション開発できる Power Apps なども今後より発展していくことが予想されます。

Dynamics 365は、AI や AR(拡張現実) といった最新技術使った機能などを続々とリリースしています。

日本マイクロソフトが今後3年間で、中小企業約1000社のお客様への導入実績をつくる目標を掲げていることもあり、Dynamics 365の進化は今後一層進むことが期待されます。

業務システムを網羅する豊富なアプリケーション

Dynamics 365 モジュール

Dynamics 365には、様々な領域をカバーする豊富なモジュールが揃っています。

Dynamics 365が提供する主要なモジュールは下記8つです。

  • Dynamics 365 Sales (営業支援/CRM) 
  • Dynamics 365 Marketing (マーケティング) 
  • Dynamics 365 Customer Service (カスタマーサービス) 
  • Dynamics 365 Field Service (フィールドサービス) 
  • Dynamics 365 Operations (プロジェクトオペレーション)
  • Dynamics 365 Finance (ERP)
  • Dynamics 365 Commerce(流通/小売)
  • Dynamics 365 Human Resources (人材管理)

それぞれのアプリケーションの特徴などをご紹介します。 

Dynamics 365 Sales (SFA/CRM)

Dynamics 365 Sales は、顧客管理(CRM)や営業支援(SFA)を行うアプリケーションです。 

顧客管理、商談管理、売上見込み、見積もり作成、見込み顧客管理からマーケティングキャンペーンに至るまで、多岐にわたる営業活動を包括的にカバーし、営業効率化をサポートします。 

これにより、営業担当者が従来抱えていた業務をシステムによって効率化することで、営業担当者の業務効率化、脱属人化を実現できます。 

また、より重要な営業活動に重点を置くことができるので、営業効率の向上も期待できます。 

Dynamics 365 Marketing (マーケティング)

Dynamics 365 Marketing は、マーケティングオートメーション(MA)を実現するアプリケーションです。 

マーケティングオートメーションとは、マーケティングの自動化です。 

データに基づいてリードの行動分析を行い、メール配信やキャンペーン広告を自動で送ったり、顧客に対して最適なマーケティング活動を自動で行うことが可能になります。 

システム化されたマーケティング活動を行なってリードを育成することで、営業チームにより確度の高いリードをつなげることが可能になります。 

Dynamics 365 Customer Service (カスタマーサービス)

Dynamics 365 Customer Service は、顧客対応をシステム化するアプリケーションです。 

カスタマーサービスとは、顧客の問い合わせ対応やこれから顧客になる可能性がある人をサポートすることを指します。 

しかし、それぞれの対応を個人のナレッジに頼っていた場合、対応に個人差が出たり、不適切な対応になることがあります。 

また、新人の場合、カスタマーサービス担当者に育成するために時間がかかります。 

Dynamics 365 Customer Service では、問い合わせデータを蓄積することで、そのデータと事前に用意したナレッジをもとに誰でも適切な対応をすることが可能になります。 

また、蓄積したデータは機械学習を利用した提案機能によって、必要な情報を迅速に取得できるので、問い合わせ対応の負担を大幅に軽減できます。 

これらの機能により、顧客対応業務の効率化をサポートします。 

Dynamics 365 Field Service (フィールドサービス)

Dynamics 365 Field Service は、フィールドサービス全般を効率化するアプリケーションです。 

フィールドサービスとは、点検・修理・工事・配送など、現場に行って作業を行う業務のことです。 

IT業界では、フィールドサービスエンジニアと呼ばれ、お客様先に出向いてハードウエアの設置・設定・保守・修理などを行う技術者のことを指します。 

こういったフィールドサービスに関わる業務を効率化できるのが、 Dynamics 365 Field Service です。 

具体的にできることは以下のようなものがあります。 

まずは現場作業員のスケジュール管理です。 

Dynamics 365 Field Service では、作業員のスケジュールや担当区域、スキル、経験などを一括管理できるので、現場の場所や状況によってスケジュールを見ながら最適な人材をアサインすることができます。 

また、 Dynamics 365 Field Service は顧客満足度の向上に焦点を当てており、顧客専用のポータルサイトを構築することが可能です。 

これにより顧客は、フィールドサービスの進捗状況を確認することができます。 

また、部品などが必要な現場では在庫管理機能によって、正しい在庫状況を把握することが可能です。

Dynamics 365 Operations (プロジェクトオペレーション) 

Dynamics 365 Operations は、2020年10月に再編成されたモジュールです。 

これまでの「Dynamics 365 Project Service Automation(PSA)」に代わるものとして、 Dynamics 365 Operations が新たにリリースされました。 

Dynamics 365 Operations は、簡単に言えばプロジェクトの進捗や状況を管理し最適化することで、プロジェクトの成功、そして収益性の向上をサポートするアプリです。 

例えば、人件費、経費、原材料について正確な見積もりを作成、プロジェクトの状況を搭載インサイトが分析し、的確な意思決定をサポートします。 

Dynamics Sales の見積もり作成機能と連携することで、営業チームと作業チームの見積もり作成フローを集約することが可能となります。 

この他にも、最適なリソースの割当や、スケジュール管理などもこれ一つで行うことが可能です。 

また、Teams を使うことで、プロジェクトの詳細な状況を簡単に共有することも可能です。 

プロジェクトのQCD達成に必要な機能を網羅的に揃えているので、Dynamics 365 Project Operations は、プロジェクトの開始から終了まで包括的にサポートしてくれます。 

Dynamics 365 Finance (ERP)

Dynamics 365 Finance は、ERP パッケージです。 

ERP とは、日本語では統合基幹業務システム、基幹システムと言われるシステムです。 

具体的には、企業の基幹となる業務「会計」「人事」「生産」「物流」「販売」などの業務を統合し、効率化するシステムです。 

部門ごとに行われていたそれぞれの処理を統合化することで、部門間でのデータの受け渡しなども楽になり、企業のデータを効率よく運用していくことが可能になります。 

Dynamics 365 Finance が他の ERP パッケージより優れている最大の理由は、他の Dynamics 365 モジュールと連携が容易にできる点です 

元々、Microsoft が提供する ERP 領域と CRM 領域のシステムは今の Dynamics 365 のように統合されていませんでしたが、2016年CRMやERP領域を全てカバーするシステムとして、今の Dynamics 365 がリリースされました。 

これによって、CRM領域とのデータ連携も容易になり、他のMicrosoft製品との親和性も高い ERPとして認知され、多くの企業に導入されています。

Dynamics 365 Commerce  (流通/小売)

Dynamics 365 Commerce  は、小売業者向けにバックオフィス、店舗、コール センター、デジタル経験を統合する包括的なオムニチャネルソリューションを提供するアプリケーションです。 

システムによる一括した管理で、顧客に対して最高のショッピングエクスペリエンスを提供することができ、顧客満足度の向上や、それによる収益向上が期待できます。 

在庫状況や入荷状況などもデバイスからすぐに確認できるので、お客様に対しても的確な対応を施すことが可能になります。 

Dynamics 365 Human Resources (人材管理)

Dynamics 365 Human Resources は、採用から人材の管理・育成に至るまでの人材管理を幅広くサポートするアプリケーションです。 

スキル管理や目標設定、組織での状態などをシステムで一元管理することが可能です。 

これにより、人事部などは人材の管理だけでなく、どんな人材が必要かなどもすぐにわかるので、採用活動の効率化にも繋がります。 

Dynamics 365 の優位性

SFA/CRM領域や ERP領域には Dynamics 365の他にもサービスが存在しています。 

特に SFA/CRM領域では Salesforce、ERP領域では SAP ERP などと比べられることが多くあります。 

Salesforce も SAP もその領域においては業界トップのシェアを誇っています。 

これらのサービスと比べた時の Dynamics 365の優位性はどんなところにあるでしょうか? 

Dynamics 365は 一言で言うなら、 Salesforce と SAP を組み合わせたシステムです。 

Dynamics 365は SFA/CRM領域と ERP領域を統合して作られているので、その両方を Dynamics 365の様々なアプリケーションによってカバーすることができます。 

全てのアプリケーションのデータは、 Dataflex Pro(旧称 Common Data Service) と呼ばれるデータベースに裏でつながっているので、アプリケーション間のデータ連携も容易にできます。 

既にMicrosoft製品を利用されているお客様は、同じMicrosoftアカウントで利用することができるので導入ハードルが低く、Microsoft製品とのシームレスな連携も簡単に実現可能です。 

使い慣れたMicrosoft製品と共に使用することができるので、定着化のハードルも他のサービスと比べると低いでしょう。 

コスト的に見ても Salesforce や SAP に比べると Dynamics 365は割安になっているのもポイントです。 

下記のように考えている企業には、Dynamics 365は非常におすすめと言えるでしょう。 

  • 全ての業務システムや基幹システムを統合したい
  • 既に Microsoft製品を利用している
  • コストを抑えて導入したい

まとめ

Dynamics 365は企業活動に必要な豊富な機能を備えており、その機能は今後さらにアップデートされていくでしょう。 

自社に合ったアプリケーションを導入することで、企業活動をより効率的に進めることができるでしょう。 

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