PowerAppsでできることは?Microsoftサービスの連携で業務効率化を実現

PowerAppsでできることは?Microsoftサービスの連携で業務効率化を実現

June 25, 2024

記事の監修

S.Sato

記事の監修


S.Sato

マネジメント&イノベーション事業部 開発部/2グループ グループマネージャー
資格:Microsoft Offiece Specialist Master 2007、ITパスポートなど

2022年よりMicrosoft365とPowerPlatformの案件を担当。
それ以前は業務・Web系システムを要件定義からリリースまでの開発に従事。
IT業界歴15年の経験を活かし、PJを牽引し後続の育成にも力を注ぐ。
趣味は散歩で、思考が煮詰まった際には、近所の緑道を散歩し、新たな発見や自然からのインスピレーションを受けている。

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Contents

目次

業務効率化や生産性向上を目指す企業は、複雑なプロセスやデータ管理の課題に直面することが多いようです。PowerAppsは、プログラミング不要でアプリを作成でき、Microsoftの他のサービスと連携してデータ統合やチームコラボレーションを強化します。

この記事では、製造業のプロセス自動化や小売業の顧客データ管理における具体的な導入事例、成功する導入のためのポイントについて詳しく説明します。PowerAppsで業務プロセスを革新し、効率化を実現する方法をぜひご覧ください。 

PowerAppsとは

PowerAppsは、Microsoftが提供する革新的なローコード開発プラットフォームです。このツールは、プログラミングの知識がなくても、ビジネスユーザーが自分の業務に最適なアプリケーションを簡単に作成できるように設計されています。以下では、PowerAppsの概要と基本機能について詳しく説明します。  

PowerAppsの概要

PowerAppsは、Microsoftが提供するローコード開発プラットフォームです。このツールは、プログラミングの専門知識がなくても、ビジネスユーザーが直感的にアプリケーションを作成できるように設計されています。PowerAppsは、ビジネスプロセスの自動化やデータの一元管理を可能にし、業務効率の向上を目指す企業にとって強力なツールとなります。Microsoftの他のサービスとシームレスに連携できるため、既存のITインフラに容易に統合できるのも大きな魅力です。

PowerAppsを利用することで、従業員が自分のニーズに合ったカスタムアプリを作成し、日常業務の効率化を図ることができます。例えば、紙ベースのプロセスをデジタル化したり、Excelのようなスプレッドシート管理をアプリに変えたりすることが可能です。このようにPowerAppsを利用することで、ミスを減らし、データの一貫性を保つことができます。  

PowerAppsの基本機能

PowerAppsの基本機能は、以下の通りです。

直感的なドラッグ&ドロップ操作

PowerAppsのインターフェースは非常にユーザーフレンドリーで、ドラッグ&ドロップ操作を用いてアプリを作成できます。コーディングの知識がなくても、ビジネスユーザーが簡単にアプリをデザインできるため、迅速な開発が可能です。

多様なテンプレート

PowerAppsは、さまざまなビジネスシナリオに対応するテンプレートを提供しています。ゼロからアプリを作成する必要がなく、テンプレートをカスタマイズするだけで簡単にアプリを作成でき、開発時間を大幅に短縮できます。

データソースとの連携

PowerAppsは、Microsoft 365、Dynamics 365、SQL Server、SharePoint、OneDrive、Excelなど、多くのデータソースと統合できます。複数のデータソースから情報を収集し、統一されたプラットフォーム上で管理することが可能で、データの一元管理が実現します。

モバイル対応

PowerAppsで作成したアプリは、モバイルデバイスおよびWebブラウザからアクセスできます。場所を問わず、必要なデータにアクセスし、業務を進めることが可能です。

カスタムビジネスアプリの作成

ビジネスニーズに応じたカスタムアプリを迅速に作成できます。特定の業務プロセスやワークフローに特化したアプリを簡単に導入することができ、業務の効率化をサポートします。 

Microsoft power appsで在庫管理がしたい。その際のメリットや注意点について解説
Microsoft power appsで在庫管理がしたい。その際のメリットや注意点について解説
Microsoft power appsとは Microsoft power appsとは、どのようなサービスなのでしょうか。まずは、簡単に概要を解説します。 Microsoft社がリリースしているローコード開発ツール Microsoft power appsとは、Microsoft社からリリースされているローコード開発ツールです。通常、何らかのITシステムやツールはプログラミング言語を使って構築されますが、ローコードツールを使うことで複雑なプログラムなしに構築が可能です。 すなわち、専門的知識のない人でも必要なシステムやツールが開発できるわけです。プログラミング言語を学ぶには相応の専門性やリソースが要求されるため、使い方次第でさまざまな面における効率化が可能です。 Dynamics 365がカバーできない範囲を手広く担当できる Microsoft power appsを導入すると、Dynamics 365がカバーできない範囲を手広く担当できるのも特徴です。Dynamics 365は、power appsと同じMicrosoft社が提供している顧客情報管理のためのCRMパッケージシステムです。 導入することで顧客情報の管理やマーケティング・セールスプロセスなどを効率化できるものですが、Dynamics 365では微妙に手の届かない範囲があるかもしれません。Microsoft power appsを活用することで、そのような場合に痒いところに手が届くツールを低リソースで構築できるわけです。 power appsの特徴とメリット では次に、Microsoft power appsのメリットを深掘りしていきましょう。Microsoft power appsを導入することで、下記のようなメリットが得られます。 プログラミングなしでアプリが作れる まず挙げられるのは、複雑なプログラミングなしにアプリを作れる点です。通常ITシステムやツール、アプリなどを構築する際にはプログラミングなどの専門的知識が求められ、それを満たすには相応のリソースをかける必要があります。 社内に専門部署があればいいのですが、そうでない場合は専門家を育成したり外注するなどのコストが要求されるでしょう。ローコードツールがあれば、そのようなケースでも比較的容易に必要なアプリを開発できます。 規模が大きいものは難しいかもしれませんが、外注するほどではない小規模なアプリやツールを作りたい際などに役立ちます。 開発環境を用意する必要がない 続いて挙げられるのは、開発環境を用意する必要がない点です。ITツールやアプリなどの開発にプログラミングが必要なのは前述の通りですが、プログラミングするためには言語に適した開発環境を用意する必要があります。 有名なものとしては、Visual StudioやEclipseなどが挙げられます。また、サーバーを介して動くもの(PHPやRubyなど)の場合は環境を用意する必要もあるでしょう。 IT初心者の場合、環境構築の段階で躓いてしまうことも珍しくありません。ローコード開発ツールであれば別途開発環境を用意する必要がないため、環境構築の手間を省けるのがメリットです。 必要なものを的確に作成できる Microsoft power appsのようなローコード開発ツールを使うことで、必要なものを的確に作成できます。システムやツールの開発を外注する場合、どれほど密にコミュニケーションしたとしても、依頼主と開発側の間にズレが生じることも多いでしょう。 作りたい人と実際に作る人が異なる以上仕方のないことですが、それを避けたい場合は両者を同一にするのがシンプルな解決方法です。ローコード開発ツールを使うことで専門知識のない人でもアプリを作れるため、要点を外すことなく必要なものを的確に作成できるわけです。 コスト削減に繋がる Microsoft power appsを始めとするローコード開発ツールを活用することで、コスト削減に繋がります。アプリやツールの開発を外部に委託すると、少なくない額のコストがかかるからです。 もちろん、自社で内製する場合も専門家の育成コストや雇い続けるためのランニングコストがかかってきます。ローコード開発ツールを導入して誰でも簡単にアプリを作れる環境を整えておけば、そういったコストをカットできるでしょう。 power appsで在庫管理を行うメリット では続いて、Microsoft power appsを活用して在庫管理を行うことによるメリットをご紹介します。さまざまな業務に幅広く使えるpower appsですが、在庫管理に活用することでどのような恩恵が得られるのでしょうか。 専用の在庫管理システムを導入する必要がない まず挙げられるのは、専用の在庫管理システムを導入する必要がない点です。在庫管理システムにはさまざまなものがあり使い勝手や値段なども多種多様ですが、その中から自社にあったものを見つけるのは苦労を伴うかもしれません。 Microsoft power appsであれば、さほど労力をかけずに自社に合った在庫管理システムを構築できます。あまりに複雑なものは難しいかもしれませんが、シンプルな実使用に耐えうるものであれば設計次第で可能でしょう。 また、自社で内製したものであればメンテナンスや拡張も容易なのがメリットです。加えて、内製したもので物足りなくなった際には既存ツールの活用も視野に入れられるなど、幅広い選択肢を持てるのも利点でしょう。 IT担当者が不在でも作成や編集が可能 Microsoft power appsを活用することで、IT担当者が不在でもシステムの作成や編集が可能になります。ローコード開発ツールは、専門的知識を学ばなくても比較的容易にアプリやツールを開発できる仕組みだからです。 特定の担当者が不在の際に業務が回らないのは、いわゆる「属人性が高い」状態です。業務の属人性が高いことによる弊害はさまざまなことが挙げられており、なるべく改善すべき状況であるとの見方が多いのではないでしょうか。 特定の担当者に負荷が集中することにより当人に不公平感を与えてしまったり、心身の健康を害してしまうなどのリスクが考えられるでしょう。事業の持続性を高めるためにも、なるべく属人性は排除して柔軟な体制を整えることが大事です。 Microsoftアプリと連携しやすい Microsoft power appsは、同じMicrosoft社のアプリと連動しやすいのも特徴です。今現在、在庫管理を同じMicrosoft社のExcelで行っている人も多いのではないでしょうか。 Microsoft…

PowerAppsとMicrosoft Teamsの連携

PowerAppsとMicrosoft Teamsを連携させることで、チームのコラボレーションを強化し、業務の効率化を実現できます。PowerAppsはTeams内でアプリケーションとして使用でき、リアルタイムでのデータ共有や通知機能を活用することで、業務プロセスの最適化を図ることができます。以下では、具体的な連携方法とその利点について詳しく説明します。  

Teamsとのシームレスな統合

PowerAppsは、Microsoft Teamsとシームレスに統合することで、チームメンバー間のコラボレーションを強化し、業務の効率化を図ります。以下に、PowerAppsとTeamsの連携がもたらす具体的な利点を紹介します。

アプリのタブ追加

PowerAppsで作成したアプリをTeamsのタブとして追加することで、チームメンバーが簡単にアクセスできるようになります。PowerAppsを、必要なアプリケーションやデータをすぐに利用でき、業務のスピードアップが期待できます。

チームチャネル内でのアプリ共有

PowerAppsは、Teamsのチャネル内でアプリを共有することができます。これにより、チーム全体で一つのアプリを使用し、リアルタイムで情報を共有したり、共同作業を行ったりすることが可能になります。例えば、プロジェクト管理アプリをチャネルに追加することで、進捗状況の共有やタスクの割り当てがスムーズに行えます。

データのリアルタイム更新

PowerAppsとTeamsの連携により、データのリアルタイム更新が可能です。例えば、営業チームが現場から情報を入力すると、そのデータは即座に全員に共有され、最新の情報に基づいて迅速な意思決定ができます。

通知機能の活用

Teamsの通知機能とPowerAppsを組み合わせることで、重要なイベントやタスクの進捗状況を即座に通知することができます。これにより、チームメンバーは常に最新の情報を把握し、タイムリーな対応が可能となります。

カスタムアプリの活用

PowerAppsを使って、特定の業務ニーズに合わせたカスタムアプリを作成し、Teamsで使用することができます。例えば、カスタマーサポートチーム向けのチケット管理アプリや、人事部門向けの採用管理アプリを作成し、Teams内で運用することで、業務の効率化と情報の一元管理が実現します。 

Microsoft Teamsとは?Teamsで情報共有の圧倒的効率化を実現!
Microsoft Teamsとは?Teamsで情報共有の圧倒的効率化を実現!
Microsoft Teams とは? Microsoft Teams とは、マイクロソフトが提供するビジネスチャットツールです。  世界中の企業や個人に利用されており、2020年3月時点の Teams の一日当たりの利用者数は何と1億1500万人にのぼるそうです。  出典:マイクロソフト「Teams」のデイリーアクティブユーザーが1億1500万人に 近年急速にユーザー数を伸ばしている Teams ですが、実はまだリリースから2年足らずの比較的新しいサービスです。 ではなぜ Teams は、世界各地でこれだけ利用されているのでしょうか? その理由は様々ありますが主な理由としては、機能の豊富さや使いやすさ、Microsoft製品との親和性の高さなどが挙げられるでしょう。 そして何よりも、Teams の導入で社内の生産性が向上したという事例が多いこともあります。 こういった理由から Teams は驚くべき勢いでユーザー数を獲得していますが、その一方で、実際に Teams で何ができるのか、どんな機能があるのかなどについていまいち分からないという方も多いと思います。 そんな方に向けて、Teams でできることやその特徴などをご紹介します。 Teamsでできること 個人チャット Teams では個人間でチャットを行うことができます。  情報共有や資料の共有などもチャット上で簡単に行うことができます。  いいねボタンなどのリアクション機能もついているので、忙しい時などにはチャットに対して簡単にリアクションすることが可能です。 チャネル チャネルは、グループチャットを行うための部屋です。  チームやプロジェクト毎にチャネルを作成し、必要な情報を共有することができます。  チャネルの活用方法はチームによって様々ですが、プロジェクトごとのチャットのやり取り、部署やチームごとのやり取りをメンバーに限定して行うことができます。  例えば、社内の連絡はお知らせチャネルに、インシデントやトラブル対応は緊急連絡チャネル内で行うことで、チャットの役割を明確にすることができます。  また、メンション機能を使うことで、チャネル内の特定のメンバーに対して情報を伝えることができます。  チャットと同じく、リアクション機能も備えています。  特に大人数のチャネルの場合、リアクション機能があることで反応が分かりますし、コミュニケーションをとる上でも非常に助かる機能です。 音声/ビデオ会議 個人間やグループ間で音声通話やビデオ通話を行うことができます。  Teams を利用することで、不特定多数のメンバーとビデオ会議を簡単に行うことができます。  画面共有もできるので、対面での会議と変わらぬクオリティで会議をすることが可能です。  特に、テレワーク時にはより重宝される機能です。  最近では、社外の人とオンライン商談、オンライン面接する機会なども増えており、Teams はそういったケースで活用することができます。  Wiki/ファイル共有 Teams では、ファイル共有も簡単にできます。 一度共有したファイルは、チャットまたはチャネル内のフォルダに保存されるので、必要な時にすぐにファイルにアクセスすることが可能です。 もう一つ重要な機能が Wiki です。 Wiki とは、Web上に共有ドキュメントを作成する機能です。 有名なWebサイトである「Wikipedia」もこの Wiki から由来しており、情報をまとめたドキュメントを作成・共有できるものです。 TeamsのWiki機能を使えば、様々な業務マニュアルやナレッジをチームメンバーに簡単に共有することができます。 例えば、あるプロジェクトに新人が参加する場合、プロジェクトの概要やそれに伴うツールの使い方など様々なことを教える必要があります。 そういった業務に欠かすことのできない情報を事前に Wiki でまとめておくことで、今後プロジェクトに参加するメンバーは、Wiki を読むことで素早くプロジェクトに参画することができます。 Wiki を有効を活用することで、個人のナレッジや様々な情報を社内の資産として受け継いでいくことができます。 その他のMicrosoftサービスとの連携 マイクロソフトは Teams 以外にも様々なサービスを提供しています。  マイクロソフトの有名なサービスは、下記のようなサービスが挙げられます。 Word Excel…

PowerAppsとSharePointの連携  

PowerAppsとSharePointを連携させることで、データ管理や業務プロセスの効率化が一層進みます。SharePointは強力なデータ管理ツールであり、PowerAppsを組み合わせることで、データの一元管理やリアルタイムの情報共有が可能になります。このセクションでは、具体的な連携のメリットと、実際の導入例について詳しく説明します。PowerAppsとSharePointの連携がどのように業務を改善するかを見ていきましょう。

SharePointと連携するメリット

PowerAppsとSharePointの連携により、企業はデータ管理や業務プロセスの効率化をさらに進めることができます。具体的なメリットは以下の通りです。

データの一元管理

SharePointは強力なデータ管理プラットフォームであり、PowerAppsと組み合わせることで、複数のデータソースからの情報を統合し、一元的に管理できます。データの一貫性と信頼性が向上し、情報の重複や矛盾を防げます。

カスタムフォームの作成

PowerAppsを使用して、SharePointリストやライブラリのカスタムフォームを簡単に作成できます。標準のフォームでは対応しきれない複雑なビジネス要件にも柔軟に対応でき、ユーザーエクスペリエンスが向上します。

業務プロセスの自動化

PowerAppsとSharePointの連携により、業務プロセスを自動化するワークフローを簡単に構築できます。例えば、ドキュメントの承認プロセスやタスクの割り当てなどを自動化することで、手動によるミスを減らし、業務の効率を高めることができます。

モバイルアクセスの向上

PowerAppsで作成したアプリケーションは、モバイルデバイスからもアクセス可能です。SharePoint内のデータをいつでもどこでも参照できるようになり、リモートワークや現場での作業がスムーズに行えます。

データのリアルタイム更新

SharePointのデータはPowerAppsと連携してリアルタイムで更新されるため、常に最新の情報に基づいて業務を進めることができます。データがリアルタイムに更新されることで、迅速な意思決定が可能になります。  

SharePoint連携の具体例

在庫管理システムの構築

PowerAppsとSharePointを連携させることで、在庫管理システムを簡単に構築できます。SharePointリストに在庫情報を格納し、PowerAppsを使用して在庫の追加、削除、更新を行うアプリを作成することで、在庫状況をリアルタイムで把握できるようになります。

社内ポータルサイトの改善

SharePointで構築された社内ポータルサイトに、PowerAppsで作成したカスタムアプリを統合することで、従業員の利便性が向上します。例えば、従業員のスキルマトリックスやプロジェクト進捗状況を表示するアプリをポータルに追加することで、情報の一元管理が実現します。

ドキュメント承認プロセスの自動化

PowerAppsを使用して、SharePointのドキュメントライブラリと連携した承認プロセスを自動化できます。ドキュメントがアップロードされると、自動的に承認者に通知が送られ、承認後は次のステップに進むといったワークフローを構築することで、業務の効率化が図れます。

プロジェクト管理アプリの作成

PowerAppsとSharePointを組み合わせてプロジェクト管理アプリを作成し、タスクの割り当てや進捗状況の管理を行うことができます。プロジェクトの各メンバーがリアルタイムで更新できるため、チーム全体でのコラボレーションがスムーズに行えます。 

SharePointとは?SharePointの機能や使い方を徹底解説!
SharePointとは?SharePointの機能や使い方を徹底解説!
SharePointとは?  SharePointとは、マイクロソフト社が提供する企業向けのファイル共有・コラボレーションを行うためのサービスです。  SharePointと比較されるサービスとして、マイクロソフト社が提供するOnedriveがあります。  どちらもファイル共有サービスですが、違いを簡単に述べるとすれば、SharePointは組織向け、OneDriveは個人向けのサービスです。  また、SharePointはポータルサイト(チームサイト)を作成できます。  部署やチーム、プロジェクト毎にファイルや情報を管理する場合により効果を発揮します。  そのためSharePointはビジネスの現場で広く利用されています。 ShrePointでできること  SharePointでできることについてご紹介します。 ポータルサイト(チームサイト)の作成 SharePointでは、チームや部署、プロジェクト毎にポータルサイト(チームサイト)を作成することができます。  作成したポータルサイト上では、情報共有や共同作業を行うことができます。  チームで共有したい情報はポータルサイト上に共有することで、複数人宛に情報を共有することができます。そのため業務効率化に繋がります。  ポータルサイトは、予め特定のビジネスニーズに合わせて設計されているテンプレートが用意されているので、そこから簡単に作成することができます。  チームの特色や業務内容に合わせてカスタマイズすることも可能です。  ポータルサイトは簡単に作成することができ、情報共有を効率化することができます。  ドキュメント管理 SharePointでは、ポータルサイト上で様々なドキュメントや画像などを管理することができます。  マイクロソフトの高品質なセキュリティ対策を活用し、契約書などの重要書類もSharePoint上で管理する企業も増えています。  SharePointでは、ポータルサイトで安全かつ効率的にドキュメントを管理することができます。  ワークフロー SharePointでは、業務フローを自動化することができるワークフローの構築ができます。  例えば、特定のフォルダからファイルが削除された場合は、承認者に承認メールを送信、承認者の承認を得られたらファイルが削除される、といった仕組みです。  このようなワークフローを構築することで、重要なファイルが誤って削除されるミスを防止することができます。  ワークフローを設定することで、日々の業務効率化や誤操作の抑止をすることができます。  モバイルアプリが利用可能 SharePointは、PCだけでなくスマートフォンからもアクセスすることができます。  SharePoint Onlineのモバイルアプリをインストールすることで、自宅や外出先などからでも簡単に情報にアクセスすることができます。  これにより時間や場所を選ばず、いつどこからでも必要な情報にアクセスすることが可能になります。  SharePointの強み SharePointの強みについてご紹介します。 Microsoft製品とのシームレスな連携 SharePointは、マイクロソフトが提供するSaaSのサービスです。  マイクロソフトが提供するその他のサービスとの親和性が高く、連携を行うことでより業務効率化を実現することができます。  例えば、Teamsと連携すればTeams上でファイルを管理することが可能になります。  他にも、Outlookと連携することでスケジュールの共有なども可能になります。  このように、SharePointはマイクロソフト製品との親和性が高く、連携も簡単にできる点が大きな強みです。  万全のセキュリティ対策 SharePointは、マイクロソフトが万全のセキュリティ対策を行っています。  不正アクセス対策 データ漏洩防止対策 データ転送時の暗号化 サイバー攻撃対策 また、管理者はユーザーのアクセス権をコントロールすることができます。  ユーザー毎に適切なアクセス権を付与することで、外部に対するセキュリティ対策に加え内部対策も行うことができるので、より厳重なセキュリティ対策を行うことができます。  SharePointは、マイクロソフト社によるクラウドサービスに対する最適なセキュリティ対策を行っているので、ユーザーは安心してサービスを利用することができます。  バージョン管理 SharePointでは、ドキュメントのバージョン管理をすることができます。  バージョン管理とは、ドキュメントに対する変更履歴を記録するものです。  例えば、SharePoint内のWordファイルを修正した場合、修正前の状態を記憶します。  これにより、修正したWordファイルを修正前の状態に復元することも可能になります。  要するに、SharePointが自動でバックアップをとってくれているということです。  もし、誤ってファイルを修正したり削除したりしてしまってもバージョン履歴から復元できるので安心です。  バージョン管理によって、ユーザーの誤操作にも対応することが可能です。  SharePointの導入方法 SharePointの導入方法についてご紹介します。 SharePoint Online SharePointを単体で利用したい場合は、SharePoint Onlineを契約することで利用することができます。  SharePoint Onlineの価格は月々のサブスクリプションで1アカウント毎に下記ライセンス料がかかります。  SharePoint Online(プラン 1)SharePoint Online(プラン 2)月間契約料¥540¥1090Officeアプリ含まれない含まれないストレージ1TB無制限 ライセンスを契約すればすぐに利用開始することができます。  Microsoft 365(旧称Office 365) 企業で導入する場合は、Microsoft365 (旧称Office365) を導入した方がお得です。  Microsoft365は、Word, Excel, PowerPoint, Teams, SharePoint, OneDriveなどのOffice製品を利用することができます。  SharePoint単体で契約するよりも圧倒的にお得です。 …

PowerAppsとDynamics 365の連携

PowerAppsとDynamics 365の連携により、企業は顧客管理や営業活動をより効率的に行うことができます。PowerAppsは、Dynamics 365のデータを活用してカスタムアプリを作成し、営業チームやカスタマーサービスチームの業務を支援します。以下では、Dynamics 365との具体的な連携方法とその利点について詳しく説明します。  

Dynamics 365との連携で広がる可能性

PowerAppsとDynamics 365の連携により、企業は顧客管理や営業活動をさらに効率化できます。具体的な利点を以下に紹介します。

顧客データへの直接アクセス

PowerAppsを使用すると、Dynamics 365の顧客データに直接アクセスして活用できます。営業チームは最新の顧客情報をリアルタイムで参照し、的確な営業戦略を立てることが可能になります。例えば、顧客の購入履歴や問い合わせ履歴を確認し、パーソナライズされたサービスを提供することができます。

営業活動の効率化

Dynamics 365と連携したPowerAppsを使うことで、営業チームは効率的に営業活動を管理できます。カスタムアプリを作成して、リードの追跡、営業プロセスの進捗管理、顧客とのコミュニケーションを一元化することが可能です。営業サイクルが短縮され、成約率の向上が期待できます。

カスタム営業アプリの作成

企業の特定の営業ニーズに合わせたカスタムアプリをPowerAppsで作成し、Dynamics 365と連携させることができます。例えば、見積もり作成アプリや契約管理アプリを開発することで、営業プロセス全体をデジタル化し、効率化を図ることができます。

リアルタイムでのデータ更新

Dynamics 365のデータは、PowerAppsとの連携によりリアルタイムで更新されます。営業担当者が現場で取得した情報を即座に共有できるため、最新のデータに基づいて迅速な意思決定が可能になります。チーム全体での情報共有がスムーズになり、顧客対応の質も向上します。

顧客サービスの強化

PowerAppsとDynamics 365を連携させることで、カスタマーサービスの品質が向上します。カスタマーサポート用のアプリを作成し、顧客からの問い合わせや問題解決を一元管理することで、迅速かつ的確な対応が可能になります。顧客満足度の向上が期待できます。

レポートと分析の強化

Dynamics 365のデータを活用して、PowerAppsでカスタムレポートやダッシュボードを作成できます。営業活動や顧客対応のパフォーマンスをリアルタイムで分析し、改善点を特定することができます。データに基づいた戦略的な意思決定が可能になり、ビジネスの成長をサポートします。 

Microsoft Dynamics 365とは?その概要を分かりやすく徹底解説!
Microsoft Dynamics 365とは?その概要を分かりやすく徹底解説!
Dynamics 365とは? Dynamics 365とは、Microsoft が提供するビジネスアプリケーションです。  Dynamics 365は、企業活動を効率的に進めるために必要な業務システムを統合的に提供しています。  Dynamics 365がカバーする領域は様々で、CRM、SFA、ERP、マーケティング、顧客サービスなど、幅広い領域をカバーしています。  Dynamics 365が提供するこれらの機能により、生産性向上や業務効率化の実現をサポートします。  Dynamics 365の強みや導入メリット? Office 製品との連携 Dynamics 365の大きな強みの一つが、 Office 製品との連携が容易にできる点です。 同じ Microsoft 製品ですので 、Microsoft 365を導入していれば、そのアカウントで Dynamics 365を利用することができます。 Microsoft 365のポータル画面上からアクセスすることが可能なので、他の Microsoft 365製品との使い分けも容易にできます。 Outlook の予定表との同期や、SharePoint同期機能を使って、Word, Excel, PowerPoint などのドキュメントを一元管理することができます。 これまで、バラバラに保管していた見積書、注文書、請求書などシステム上で一括管理することもでき、ペーパーレス化の実現もできます。 豊富な導入実績 Dynamics 365は、世界中の様々な規模や業種の企業に導入されています。 その数は、2019年6月時点で約196か国22万社に導入されています。 世界的な企業である Microsoft 社が提供していることもあり、システムに対する信頼度も高く、近年では、三菱地所、住友不動産、森ビル、大東建託、日立など多くの日本企業も導入に踏み切っています。 大手企業のみならず、近年では中小企業の導入も増えており、企業規模や様々な業種の垣根を超えて利用されています。 自社に合わせたカスタマイズが可能 Dynamics 365は様々な業種の企業に導入されています。 その理由の一つがカスタマイズの自由度が高いことです。 多くのSaaS系の業務システムは、既に用意された機能を使って運用していくため、業種によっては必要な機能が不足しているといったこともあるでしょう。 しかし、Dynamics 365では、 Microsoft Power Apps を使うことでノンコーディングでカスタマイズすることができます。コーディングなどの専門知識がないユーザーでもカスタマイズすることが可能です。 自社でカスタマイズを行うことに不安がある場合は、Dynamics 365を提供しているベンダーの支援を受けることで、自社の業務にぴったりのシステムを作り上げることもできるでしょう。 ノンコーディングは世界的にも進んできており、Microsoft もこの分野には多くのリソースを投入して開発を進めています。 Dynamics 365のカスタマイズ性の高さは、今後より一層発展していくと思われます。 更なる進化が期待できる将来性 Microsoft は今後 Dynamics 365の開発に、より力を入れて開発していくことを明言しています。 ノンコーディングでアプリケーション開発できる Power Apps なども今後より発展していくことが予想されます。 Dynamics 365は、AI や…

PowerAppsとMicrosoft 365およびOneDriveのデータ連携

PowerAppsはMicrosoft 365やOneDriveとシームレスに連携し、リアルタイムでのデータアクセスを可能にします。このセクションでは、データ連携の事例とメリットを紹介します。

リアルタイムのデータアクセス

PowerAppsは、Microsoft 365やOneDriveとの連携を通じて、データをリアルタイムで活用できる環境を提供します。例えば、OneDriveに保存されたExcelやWordファイルを直接アプリに接続し、常に最新のデータを参照することが可能です。手動での更新作業を省き、ファイル管理や共有が効率化され、チーム内でのデータの一貫性が保たれます。結果として、データを基にした迅速かつ正確な意思決定が可能になります。

Power Automateとの自動化ワークフロー連携

PowerAppsは、業務効率をさらに高めるためにPower Automateとの強力な連携機能を提供します。これにより、日常的なタスクを自動化し、作業時間を大幅に短縮できます。次に、Power Automateを活用して具体的にどのように業務プロセスを自動化できるのか、詳しく見ていきましょう。

業務プロセスの自動化

PowerAppsはPower Automateと連携することで、業務プロセスを簡単に自動化できます。例えば、データ入力が行われた際に自動的にメール通知を送信したり、承認フローを自動化するなど、手作業の負担を減らせます。業務プロセスの自動化によって、業務の効率が大幅に向上し、エラーのリスクも低減します。PowerAppsでできることの一つとして、自動化による業務改善が挙げられます。

Microsoft Graph APIとの連携

Microsoft Graph APIとの連携は、PowerAppsのデータ活用を次のレベルに引き上げます。複雑なデータ処理や詳細な分析が可能になり、ビジネスに必要なリアルタイムの情報を効率的に取得できます。それでは、具体的にどのように高度なデータ処理と分析ができるのか見ていきましょう。

高度なデータ処理と分析

Microsoft Graph APIとPowerAppsを連携させることで、企業のデータをより高度に活用することが可能です。複雑なデータの処理や詳細な分析が必要な場合、Graph APIを利用してリアルタイムで情報を取得し、PowerAppsでそれを視覚化したりアクションにつなげることができます。この連携によって、より戦略的な意思決定を支援できる強力なアプリケーションを構築できます。

PowerAppsの導入による業務効率化の実現方法

PowerAppsは、企業の業務効率を大幅に向上させるための強力なツールです。データのシームレスな統合とチームコラボレーションの強化を通じて、業務プロセスを最適化し、生産性を高めることができます。以下では、具体的な方法とその効果について詳しく説明します。  

データのシームレスな統合

PowerAppsを導入することで、複数のデータソースをシームレスに統合し、一元管理することが可能になります。以下に、具体的な方法とその利点を紹介します。

複数のデータソースからの情報統合

PowerAppsは、Microsoft 365、Dynamics 365、SharePoint、OneDrive、SQL Server、Excelなど、多数のデータソースと連携できます。これにより、異なるシステムからのデータを一つのアプリケーションに統合し、統一されたデータビューを提供できます。例えば、顧客データ、在庫情報、営業データなどを一元管理することで、各部門の情報共有がスムーズになります。

データの一貫性と信頼性の向上

各部門が同じデータソースを参照するため、データの一貫性が保たれ、信頼性が向上します。重複したデータ入力や矛盾する情報が減少し、正確なデータに基づいた意思決定が可能になります。

リアルタイムでのデータアクセス

PowerAppsを使うことで、ユーザーはリアルタイムで最新のデータにアクセスできます。例えば、営業担当者が外出先でも最新の顧客情報にアクセスし、即座に対応策を講じることができます。このように、タイムリーなデータアクセスが業務効率の向上に貢献します。  

チームコラボレーションの強化

PowerAppsを導入することで、チームメンバー間のコラボレーションを強化し、業務の効率化を図ることができます。具体的な方法とその効果を以下に説明します。

共同作業の促進

PowerAppsで作成したアプリは、Microsoft Teamsと統合して使用することができます。チームチャネルにアプリを追加し、メンバー全員が同じプラットフォーム上で共同作業を行うことで、コミュニケーションが円滑になります。例えば、プロジェクト管理アプリを活用してタスクの進捗状況を共有し、効率的にプロジェクトを進めることができます。

フィードバックの迅速な反映

チームメンバーがアプリケーションに直接フィードバックを提供し、それを迅速に反映させることができます。これにより、業務プロセスの改善がスピーディーに進み、チーム全体のパフォーマンスが向上します。

カスタムアプリの利用

PowerAppsを利用して、特定の業務ニーズに応じたカスタムアプリを作成できます。例えば、マーケティングチーム向けのキャンペーン管理アプリや、フィールドサービスチーム向けのメンテナンス記録アプリなど、各部門のニーズに特化したアプリを導入することで、日常業務の効率化が実現します。

データのリアルタイム共有

PowerAppsを使ってデータをリアルタイムで共有することで、チーム全体で最新の情報を共有し、迅速な意思決定が可能になります。例えば、営業チームが現場で収集した顧客情報を即座に本社と共有し、タイムリーなフォローアップを行うことができます。 

PowerAppsの導入事例とその効果

PowerAppsは、さまざまな業界で業務効率化と生産性向上に貢献しています。ここでは、製造業と小売業の企業におけるPowerAppsの導入事例を紹介し、それぞれの課題と導入効果について詳しく説明します。具体的な事例を通じて、PowerAppsがどのようにビジネスプロセスを改善し、実際の業務にどのようなメリットをもたらすかを確認しましょう。  

導入事例1: 製造業のプロセス改善

課題

ある製造業の企業では、製造プロセスにおいて複数の紙ベースの手作業が必要とされ、情報の入力ミスや重複作業が頻繁に発生していました。また、在庫管理や品質管理においても、データの更新が遅れ、リアルタイムでの情報把握が困難でした。これらの課題により、業務効率の低下や生産性の向上が課題となっていました。

導入効果

PowerAppsを導入した結果、製造プロセスのデジタル化が進み、以下の効果が得られました。

プロセスの自動化

製造工程の各ステップを自動化し、紙ベースの手作業を大幅に削減しました。データ入力のミスが減少し、作業効率が向上しました。

リアルタイムでの在庫管理

在庫情報をリアルタイムで更新し、必要な在庫の確保と無駄な在庫の削減が実現しました。結果として、在庫管理の精度が向上し、コスト削減にも寄与しました。

品質管理の強化

品質管理データをデジタル化し、リアルタイムでの監視が可能になりました。不良品の早期発見と迅速な対応が可能となり、製品品質の向上に貢献しました。  

導入事例2: 小売業の顧客管理向上

課題

小売業の企業では、顧客データが複数のシステムに分散して管理されており、一元的な顧客管理ができていませんでした。また、顧客の購入履歴や問い合わせ履歴を適切に活用できず、パーソナライズされたサービス提供が難しい状況でした。このため、顧客満足度の向上やリピート購入の促進が課題となっていました。

導入効果

PowerAppsを導入した結果、顧客管理の効率化と顧客満足度の向上が実現しました。

顧客データの一元管理

PowerAppsを用いて、顧客データを一元的に管理できるようにしました。顧客の購入履歴や問い合わせ履歴を統合し、顧客の全体像を把握することが可能になりました。

パーソナライズされたサービス提供

統合された顧客データを基に、顧客ごとのニーズに応じたサービスやプロモーションを提供できるようになりました。結果として、顧客満足度が向上し、リピート購入の促進に成功しました。

営業チームの効率化

営業チームは、PowerAppsを通じて最新の顧客情報にリアルタイムでアクセスできるようになりました。顧客対応が迅速かつ的確になり、営業活動の効率化が図れました。

導入事例3: 金融業の顧客データ管理とリスク評価の自動化

課題

ある金融機関では、顧客データの手動管理やリスク評価に時間がかかり、データ処理の精度にも課題がありました。また、手作業による管理では、迅速な意思決定が難しく、リスク評価に時間がかかるため、業務全体の効率低下が問題となっていました。

導入効果

PowerAppsの導入により、顧客データの自動管理とリスク評価プロセスの効率化が実現しました。

データ管理の自動化

PowerAppsを導入し、顧客データの入力と更新を自動化することで、データ処理の精度が向上し、迅速な意思決定が可能になりました。結果として、業務のスピードと効率が大幅に改善されました。

リスク評価プロセスの効率化

リスク評価のプロセスが自動化され、手作業による遅延が解消されました。これにより、リスクの早期発見と迅速な対応が可能となり、顧客対応の質が向上しました。 

導入事例4: 物流業の配送トラッキングと在庫管理の統合

課題

物流業においては、配送トラッキングと在庫管理が別々のシステムで行われていたため、リアルタイムでの情報共有が難しく、業務の連携に支障がありました。また、在庫の正確な把握ができないことで、無駄なコストが発生することが問題となっていました。

導入効果

PowerAppsの導入により、リアルタイムでの情報共有が可能になり、配送の遅延リスクや無駄な在庫が削減、業務効率が大幅に向上しました。

配送トラッキングの統合

PowerAppsを活用して、配送トラッキングをリアルタイムで確認できるシステムを構築。配送状況の把握が容易になり、迅速な対応が可能となりました。

在庫管理の統合

在庫データもリアルタイムで更新され、無駄な在庫の削減や過剰な発注の防止が実現しました。配送状況と在庫データが一元化されたことで、業務全体の効率が大幅に向上しました。

導入事例5: 教育機関での成績管理とスケジュール調整の簡略化

課題

教育機関では、学生の成績管理や授業スケジュールの調整が手作業で行われ、煩雑なプロセスが教職員に大きな負担をかけていました。また、スケジュールの変更があった場合、学生に正確に伝えることが難しく、コミュニケーションに課題がありました。

導入効果

成績管理とスケジュール調整が効率化され、データ共有の迅速化と教職員の負担軽減が実現し、教育機関全体の運営がスムーズになりました。

成績管理の効率化

PowerAppsを導入し、成績管理システムをデジタル化することで、成績の入力や集計が簡単になり、作業時間が大幅に削減されました。これにより、教職員の負担が軽減され、より教育に集中できる環境が整いました。

スケジュール調整の簡略化

授業スケジュールの変更や調整がリアルタイムで行えるようになり、学生とのコミュニケーションがスムーズになりました。スケジュールの更新情報もアプリ上で即座に確認でき、授業の進行が円滑に行えるようになりました。

PowerAppsを使う際のよくある課題と解決策

PowerAppsを使う際のよくある課題と解決策

PowerAppsは非常に便利なツールですが、運用に際していくつかの課題が発生することがあります。ここでは、よく見られる課題とその解決策を詳しく解説します。

パフォーマンスの課題

PowerAppsのアプリが複雑になると、動作が遅くなることがあります。特に大量のデータを扱う場合や、複雑なクエリが実行されると、アプリのパフォーマンスが低下することが多いです。

解決策

アプリのパフォーマンスを改善するためには、データ取得の回数を減らし、必要なデータのみを効率的に取得する工夫が必要です。特に、クエリの最適化やキャッシュの活用が有効です。また、データソースの選定や、コンポーネントの軽量化を行うことで動作をスムーズに保つことが可能です。

セキュリティの課題

PowerAppsで扱うデータが増えるにつれ、セキュリティ上の懸念も大きくなります。特に、ユーザーのアクセス制御が不適切だと、重要なデータが漏洩するリスクがあります。

解決策

セキュリティを強化するには、Azure Active Directory (AAD) を利用した適切なアクセス管理が必要です。ユーザーやグループに応じた権限の設定を行い、データへのアクセスを制限します。また、Microsoft Dataverseを使うことで、データの暗号化やセキュリティレベルを向上させることも可能です。

スケーラビリティの課題

小規模なアプリケーションからスタートし、業務の拡大に伴い大規模なデータを扱うようになると、アプリのスケーラビリティ(拡張性)に課題が出てくることがあります。データ量やユーザー数が増えると、パフォーマンスが低下する場合もあります。

解決策

Microsoft DataverseやAzure SQL Databaseなどの大規模データ向けのデータベースを活用することで、アプリのスケーラビリティを向上させることができます。また、データの分散管理や、APIの活用により、効率的なデータ処理が可能になり、アプリの拡張性を保つことができます。

ユーザーインターフェース(UI)の課題

アプリの機能が増えると、ユーザーインターフェース(UI)が複雑になり、使い勝手が悪くなることがあります。特に、直感的でない操作や、必要な情報が見つけにくいUIは、ユーザーの作業効率を低下させる原因となります。

解決策

シンプルで分かりやすいUI設計を心がけることが重要です。不要な要素を排除し、ユーザーが必要とする機能や情報に素早くアクセスできるように設計します。また、UXデザインのベストプラクティスを取り入れ、ユーザーが直感的に操作できるインターフェースを作成することで、使いやすさを向上させることが可能です。

成功する導入のためのポイント

PowerAppsを効果的に導入し、業務効率化と生産性向上を実現するためには、いくつかの重要なポイントがあります。明確な目標設定と計画、チームメンバーの教育とトレーニング、そして継続的な改善とフィードバックの取り入れが成功の鍵となります。以下では、これらのポイントについて詳しく説明します。  

明確な目標設定と計画

PowerAppsの導入を成功させるためには、最初に明確な目標を設定し、具体的な計画を立てることが重要です。企業はまず、自社の業務プロセスや課題を分析し、PowerAppsを導入することで達成したい具体的な成果を明確にします。例えば、業務の効率化、コスト削減、データ管理の改善など、具体的な目標を設定します。その後、これらの目標に基づいた詳細な導入計画を作成し、各ステップを明確にします。目標と計画を明確にすることで、導入の進捗状況を適切に管理し、目標達成に向けた効果的なアクションを取ることができます。  

チームメンバーの教育とトレーニング

PowerAppsの導入に際しては、チームメンバーの教育とトレーニングが不可欠です。新しいツールや技術を導入する際、従業員がその使い方を理解し、効果的に活用できるようにすることが重要です。具体的には、PowerAppsの基本的な使い方から、カスタムアプリの作成方法、他のMicrosoftサービスとの連携方法まで、必要な知識とスキルを習得するためのトレーニングプログラムを実施します。また、実践的なワークショップやハンズオンセッションを通じて、チームメンバーが実際にアプリを作成し、使用する経験を積むことができます。これにより、全員がPowerAppsを効果的に活用できるようになります。

継続的な改善とフィードバックの取り入れ

PowerAppsの導入後も、継続的な改善とフィードバックの取り入れが重要です。導入初期には、実際の運用においてどのような問題や課題が発生するかをモニタリングし、必要に応じてアプリやプロセスの改善を行います。チームメンバーからのフィードバックを積極的に収集し、実際の使用状況に基づいた改善点を特定します。例えば、ユーザーインターフェースの改善や新機能の追加など、ユーザーのニーズに応じたアップデートを行うことで、PowerAppsの効果を最大化します。また、定期的にレビューを行い、導入目標の達成状況を確認し、さらなる最適化を図ります。

まとめ

現代のビジネス環境では、業務プロセスの効率化とデータ管理の改善が求められています。PowerAppsは、製造業や小売業におけるプロセス自動化や顧客データの一元管理を可能にし、業務の効率を高めるツールです。さらに、他のMicrosoftサービスと連携することで、データ統合やチームコラボレーションが強化されます。

PowerApps導入の成功には、明確な目標設定と計画、チーム教育とトレーニング、継続的な改善が重要です。これらを徹底することで、PowerAppsのメリットを最大限に引き出すことができます。ぜひ、PowerAppsを活用して業務プロセスを革新し、生産性向上を実現してください。

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June 10, 2024

SharePointとは?SharePointの機能や使い方を徹底解説!
SharePointとは?  SharePointとは、マイクロソフト社が提供する企業向けのファイル共有・コラボレーションを行うためのサービスです。  SharePointと比較されるサービスとして、マイクロソフト社が提供するOnedriveがあります。  どちらもファイル共有サービスですが、違いを簡単に述べるとすれば、SharePointは組織向け、OneDriveは個人向けのサービスです。  また、SharePointはポータルサイト(チームサイト)を作成できます。  部署やチーム、プロジェクト毎にファイルや情報を管理する場合により効果を発揮します。  そのためSharePointはビジネスの現場で広く利用されています。 ShrePointでできること  SharePointでできることについてご紹介します。 ポータルサイト(チームサイト)の作成 SharePointでは、チームや部署、プロジェクト毎にポータルサイト(チームサイト)を作成することができます。  作成したポータルサイト上では、情報共有や共同作業を行うことができます。  チームで共有したい情報はポータルサイト上に共有することで、複数人宛に情報を共有することができます。そのため業務効率化に繋がります。  ポータルサイトは、予め特定のビジネスニーズに合わせて設計されているテンプレートが用意されているので、そこから簡単に作成することができます。  チームの特色や業務内容に合わせてカスタマイズすることも可能です。  ポータルサイトは簡単に作成することができ、情報共有を効率化することができます。  ドキュメント管理 SharePointでは、ポータルサイト上で様々なドキュメントや画像などを管理することができます。  マイクロソフトの高品質なセキュリティ対策を活用し、契約書などの重要書類もSharePoint上で管理する企業も増えています。  SharePointでは、ポータルサイトで安全かつ効率的にドキュメントを管理することができます。  ワークフロー SharePointでは、業務フローを自動化することができるワークフローの構築ができます。  例えば、特定のフォルダからファイルが削除された場合は、承認者に承認メールを送信、承認者の承認を得られたらファイルが削除される、といった仕組みです。  このようなワークフローを構築することで、重要なファイルが誤って削除されるミスを防止することができます。  ワークフローを設定することで、日々の業務効率化や誤操作の抑止をすることができます。  モバイルアプリが利用可能 SharePointは、PCだけでなくスマートフォンからもアクセスすることができます。  SharePoint Onlineのモバイルアプリをインストールすることで、自宅や外出先などからでも簡単に情報にアクセスすることができます。  これにより時間や場所を選ばず、いつどこからでも必要な情報にアクセスすることが可能になります。  SharePointの強み SharePointの強みについてご紹介します。 Microsoft製品とのシームレスな連携 SharePointは、マイクロソフトが提供するSaaSのサービスです。  マイクロソフトが提供するその他のサービスとの親和性が高く、連携を行うことでより業務効率化を実現することができます。  例えば、Teamsと連携すればTeams上でファイルを管理することが可能になります。  他にも、Outlookと連携することでスケジュールの共有なども可能になります。  このように、SharePointはマイクロソフト製品との親和性が高く、連携も簡単にできる点が大きな強みです。  万全のセキュリティ対策 SharePointは、マイクロソフトが万全のセキュリティ対策を行っています。  また、管理者はユーザーのアクセス権をコントロールすることができます。  ユーザー毎に適切なアクセス権を付与することで、外部に対するセキュリティ対策に加え内部対策も行うことができるので、より厳重なセキュリティ対策を行うことができます。  SharePointは、マイクロソフト社によるクラウドサービスに対する最適なセキュリティ対策を行っているので、ユーザーは安心してサービスを利用することができます。  バージョン管理 SharePointでは、ドキュメントのバージョン管理をすることができます。  バージョン管理とは、ドキュメントに対する変更履歴を記録するものです。  例えば、SharePoint内のWordファイルを修正した場合、修正前の状態を記憶します。  これにより、修正したWordファイルを修正前の状態に復元することも可能になります。  要するに、SharePointが自動でバックアップをとってくれているということです。  もし、誤ってファイルを修正したり削除したりしてしまってもバージョン履歴から復元できるので安心です。  バージョン管理によって、ユーザーの誤操作にも対応することが可能です。  SharePointの導入方法 SharePointの導入方法についてご紹介します。 SharePoint Online SharePointを単体で利用したい場合は、SharePoint Onlineを契約することで利用することができます。  […]
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Microsoft Dynamics 365とは?その概要を分かりやすく徹底解説!
Dynamics 365とは? Dynamics 365とは、Microsoft が提供するビジネスアプリケーションです。  Dynamics 365は、企業活動を効率的に進めるために必要な業務システムを統合的に提供しています。  Dynamics 365がカバーする領域は様々で、CRM、SFA、ERP、マーケティング、顧客サービスなど、幅広い領域をカバーしています。  Dynamics 365が提供するこれらの機能により、生産性向上や業務効率化の実現をサポートします。  Dynamics 365の強みや導入メリット? Office 製品との連携 Dynamics 365の大きな強みの一つが、 Office 製品との連携が容易にできる点です。 同じ Microsoft 製品ですので 、Microsoft 365を導入していれば、そのアカウントで Dynamics 365を利用することができます。 Microsoft 365のポータル画面上からアクセスすることが可能なので、他の Microsoft 365製品との使い分けも容易にできます。 Outlook の予定表との同期や、SharePoint同期機能を使って、Word, Excel, PowerPoint などのドキュメントを一元管理することができます。 これまで、バラバラに保管していた見積書、注文書、請求書などシステム上で一括管理することもでき、ペーパーレス化の実現もできます。 豊富な導入実績 Dynamics 365は、世界中の様々な規模や業種の企業に導入されています。 その数は、2019年6月時点で約196か国22万社に導入されています。 世界的な企業である Microsoft 社が提供していることもあり、システムに対する信頼度も高く、近年では、三菱地所、住友不動産、森ビル、大東建託、日立など多くの日本企業も導入に踏み切っています。 大手企業のみならず、近年では中小企業の導入も増えており、企業規模や様々な業種の垣根を超えて利用されています。 自社に合わせたカスタマイズが可能 Dynamics 365は様々な業種の企業に導入されています。 その理由の一つがカスタマイズの自由度が高いことです。 多くのSaaS系の業務システムは、既に用意された機能を使って運用していくため、業種によっては必要な機能が不足しているといったこともあるでしょう。 しかし、Dynamics 365では、 Microsoft Power Apps を使うことでノンコーディングでカスタマイズすることができます。コーディングなどの専門知識がないユーザーでもカスタマイズすることが可能です。 自社でカスタマイズを行うことに不安がある場合は、Dynamics […]
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June 11, 2024

仕事の時短を実現する!エンジニアが教える圧倒的な仕事時短術!
業務効率化とは 業務効率化とは、少ない労力で仕事の生産性をあげることです。 要は、今まで1時間かかっていた仕事を30分で終われるようにすることです。 そうは言っても、そんな簡単なことではありません。 「日々の業務に一生懸命取り組んでいるし、これ以上どうすればいいんだ」 そんな風に感じている人もいると思います。 でも日々の業務を見直せば、誰しも少なからず業務効率化できる部分があります。 そして、最近では業務効率化を手助けしてくれる様々な便利アプリやツールがあります。 今日は、そんな難しい業務効率化を実現できる方法を、現役エンジニアも実際に使っている便利アプリなども含めてご紹介します。 タスク管理 業務効率化と言ってまず最初に見直すべきポイントが、このタスク管理です。 しかし、多くの人は「タスク管理なんて毎日やってるよ」と思っているかもしれません。 そうです。タスク管理は必ず毎日行うものです。 だからこそ、そのタスク管理の方法を見直すことで日々の業務効率化に繋がります。 では、具体的にどうすれば良いのでしょうか。 まずは、その日のタスクと今後のタスクを「目に見える形」にして洗い出すことです。 その際のポイントは、優先順位とざっくりとした所要時間を割り出すことです。 優先順位は、緊急度と重要度を縦軸と横軸に設定し、割り振っていきます。 そして、洗い出したタスクを処理するのにかかるであろう時間を割り出します。 その際のポイントは、緊急度や重要度の指針にしたがってかける時間を設定すること、そしてまずは全てのタスクが就業時間内に終えられるように設定することです。 そうすることで、これから取り掛かるタスクの重要度とそれにかけられる時間を可視化することができます。 例)スパイスカレーを作る場合 例えば、あなたがシェフ見習いだとして「明日のランチまでに」本格スパイスカレーを作るようにシェフから指示を受けたとしましょう。 条件として、本格なスパイスカレーの調理は今回が初の試みで、またスパイスの調達が必須とします。 その際の調理開始までのタスクは以下のようなものがあると思います。 レシピの調査・作成 → 使えそうな具材のチェック → スパイスの調達・必要な具材の調達と仕込み → 自分なりのアレンジを考える 緊急かつ重要なタスク 最も緊急かつ重要なタスクは、「レシピの調査・作成」です。 今回、スパイスカレーは初めて作るので、必要な食材、工程を知るためにもレシピの確認を優先的に行う必要があります。 レシピを知ることは、タスクの洗い出しです。 また、レシピの調査から「スパイスの調達」は、スーパーには売っていないものなどは早めに調達方法を調べる必要があることに気付がつくことができます。 ですから「スパイスの調達」も、緊急かつ重要なタスクと言えすぐに対応すべきです。 これらの所要時間はおよそ1時間くらいに設定しましょう。 緊急だが重要度は低いタスク 緊急だが重要度は低いタスクは、「使えそうな余り物の具材のチェック」です。 このタスクでは使えそうな余り物が冷蔵庫にないかどうかチェックします。 余り物で使えそうな具材を調べることはレシピを作るためにすぐに知る必要がありますが、最悪調達すればいいのでそこまで重要度の高いタスクではありません。 所要時間はおよそ15分くらいに設定しましょう。 緊急ではないが重要なタスク 緊急ではないが重要なタスクは、「具材の調達」や仕込みなどです。 レシピの調査から、スパイス以外の具材は、スーパーなどで簡単に手に入ることがわかりました。 スパイス以外の具材は明日の調理開始までに調達できればいいので、緊急ではありませんが必ず必要なので重要なタスクです。 また具材の仕込みも必ず必要なので重要なタスクです。 優先順位は上記の二つよりは低いが、仕込み時間などもしっかりと計算した上である程度余裕を持って取り組むべきタスクです。 所要時間はおよそ3時間くらいに設定しましょう。 緊急でもなく重要でもないタスク 緊急でもなく重要でもないタスクは、自分好みのアレンジを探したりすることです。 これは時間があれば対応すれば良いことなので、特に緊急でも重要でもありません。 上記のタスクが完了し、時間があれば対応しましょう。 […]

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